『鴛鴦歌合戦』新公感想・1

花組大劇場公演『鴛鴦歌合戦』の新人公演を観てきました。
7月27日(木)18時からの開演です。

ムラに着く前の話(新公無関係)

単なる個人的な話なんですが。
15:30ごろ、人身事故でサンダーバードが京都駅手前で止まってしまいました。1時間以上前にムラに到着予定だったけど、今やムラにたどりつけるかどうかも危うい。

特急の中では隣席のお姉さん(知らない人)と「運転再開予定が16:45で、1時間以上発車が遅れるって……」「どこ行くの」「宝塚です」「これからショーなの?」「仕方ないけどあ”ーーーーって感じです」「残念ね」「とりあえず京都まで行ければ……阪急電車を使って、今ならギリギリ間に合うんだけど」というやりとりをしていたらちょうど電車が動き出しました。とりあえず京都駅までは動かしてくれるらしい。

京都駅に着いたら「アナタ若いんだから頑張れるわ!行ってらっしゃい」とエールをいただきました。
京都駅から振り替え輸送で地下鉄と阪急を乗り継いで、阪急電車内でどうにかコンタクトレンズを入れて。
いや――――。
開演前に頑張ったわ―――――。

どうにか5分前には劇場に到着しました。

無事に新公に間に合ったからいいけど、これ新公を諦めて帰るんだったら電車代は戻ってくるんだよね?
でないとやりきれない。休みも取ったんだし。

というわけで、プログラムはろくに見ずに新公を観ました。

新公演出

新公の演出は菅谷元さん。
北海道大学出身の方ですよね。「劇団しろちゃん」というのがあるらしい。

新人公演ではちょこちょことセリフの言い方や役の性格などは本公演と違ってるけど、それがどこまで演出によるものかは謎。
歌の一部分がセリフになったり、というのもありましたが、大まかな流れは一緒です。

ヒロイン・お春/ことの

新公の最終学年、組内首席で新公の長の長、新公初ヒロイン。相手役の主演のれいんも新公初主演、2番手みそまるも初の新公2番手。
何重にも大変さのある新人公演だったかと思います。

が、おそらく花組ファン皆が期待していた「しっかり者ぶり」を舞台で務めていました。

なんせことのちゃんなので美声で歌が上手い。着物がどうでも歌合戦優勝だよアナタ。

お春は骨董狂いの父を持ち、けなげで「チェッ」「お父さんキライ」で笑わせる女の子。

この「チェッ」「お父さんキライ」を厭味なく言えるかが一番危惧されていたことかと思いますが(私の周囲調べ)、そこはきれいにクリア。
本役まどかとは違う、でもきちんと面白くてイヤな感じのない「チェッ」であり「お父さんキライ」でした。

現実味がありながらもどこかふわふわとして綿菓子のようなまどかお春に対し、ことのお春は思いっきり現実を生きてましたね。
もうこれは持ち味よねぇ、ビジュアル的にも「お姉さん」っぽいし。
本役のまどかより落ち着いた感じで、なんとなく「骨董狂いの父を持つせいで婚期を逃している」という設定があってもおかしくない……。

ことのを始めとする主要キャストの雰囲気が落ち着いていたので、本公演のようなおとぎ話感が薄かったです。
歌はめちゃくちゃ上手いのに、歌合戦というより時代劇ぽく感じました。

骨董屋店員・八重/初音夢ちゃん

一番印象に残ったのは八重の初音さんですね。
本役は八兵衛のほっちゃんということになるかな。新公では性別を転換してます。

八重は鼓を断られたときの泣きそうな顔から最後の「また来てくださいねー、ポン!」まで表情豊かで可愛いのなんの。
志村父の買い集めた骨董品を買い叩くところでは、七緒のあわちゃん(本役・ことの)と泣き真似練習をしてて笑いました。

ちっちゃい子がちょこまかと動き回り、お姉さんぽい(血がつながってるかは不明)七緒にいろいろ教えられながら仕事をしてるのがほんと可愛い……。癒される……。

骨董屋は本公演同様にふわふわしたおとぎ話の雰囲気がありました。

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