星組版『1789』を見たんだ・3

星組公演感想,星組

・サディスティックでいかれたマギーのペイロールに対し生真面目なまゆぽん、とは何年も前の月組新公のときに思った。
基本的には方向性は変わらず。ただ、まじめな人が狂気を正義と信奉したときの、どこまでも貫こうとする怖さはあるよな。
任務を遂行することに迷いがないから。

まゆぽんペイロールさんの蹴り、めっちゃ効きそうでしたね。体格もいいから。

ロナンは、無実って言っても危険思想の持ち主扱いだもんな……。逮捕・拷問も当時ならば致し方ない。

・きしょーくんと大希くんのサイコロ(ロワゼルとトゥルヌマン)可愛い。
初演ではまゆぽんとあーさがやってたんだよね。
顔見せもできるアイドルポジだ。

2人の上司であるラマール=さりおはとにかくうまい。
シャルル・アルトワ(せおっち)とサイコロ2人の間の中間管理職ポジに加え、オランプに寄せる想いをコミカルに見せる。

・シャルル・アルトワ。
「私は神だ」というセリフが似合うカリスマ・みやちゃんに対し、やはりどこかまじめなせおっち。

みやちゃんの場合は極端な話ブルボン王朝とかは関係なく「私は神だ」と言いそうなのに対し、せおっちの場合は王権神授説を学んだうえでのセリフに聞こえる。
後ろ盾なしに、無責任に言葉を発せないのがせおっちの持ち味なんでしょう。

王位を継いだら、なんだかんだちゃんと政治をしそうである。

「私は神だ」で一瞬せおトワさんが媚薬をこっちゃんロナンにつかうのかと思ったのは、私が腐った人なのと、こっちゃんとなおちゃん(せおっち)の仲が良すぎるからである。

・印刷工たち、なんでみんなあんなに顔がよくてダンスがうまいんだ。

・さやかりんちゃん、坊さんやりがち。

・「兄弟だ」でこっちゃんロナンと肩を組む極美くんが小さくなりすぎてて可愛い。

・ロナン、なんで序盤で壁を登んないの……?
こっちゃんの運動神経をもってすれば余裕で登れそうだよ。
あの演出好きだったなぁ。

・オランプのひっとん、どこまでも可愛い。
さすがのヒロイン娘役である。
さすがトップ娘役、いろんな人からアイドル扱いされるのも、ロナンが身分差もわきまえずいきなり恋に落ちるのも納得だ。
ロナンを脱獄させるために父に無理を言うのも、元からしっかりした娘の言うことだからというのはあるにせよ、娘がひっとんだったらそりゃわがままでも聞きたくなっちゃうだろうさ。

星組版ではヒロインがオランプになったことで「許されぬ愛」も彼女の歌にチェンジ。
元どおり(フランス版)ということらしい。
ただ、私の日本人としての感覚では、王妃と外国貴族(アントワネットとフェルゼン)に比べて王侯寄りの貴族と革命側の平民(オランプとロナン)でどちらが「禁断」の感じがあるかというと前者なわけで……。
ひっとんやくらっちのせいではないが、「許されぬ愛」はアントワネットが歌うほうがしっくりくるなぁ、私は。

・マリー・アントワネットのくらっち。
マリーは前回は娘役トップのちゃぴが演じた役だが、ちゃぴのときは「もう一人のトップ」とでも呼びたいようなトップスターと張る力関係の強い役に見えた。

小柄で純娘役、別格寄りながら娘役2番手のくらっちが演じるにあたって、さすがに力関係は違ってみえた。
「敵」として立ちはだかる壁のようだったちゃぴマリーに対し、くらっちマリーは少女のよう。
可愛いもの大好き、楽しいこと大好き、だからカジノも大好き。

・マリーのハンス・アクセル・フォン・フェルゼンには4期下のあまと。
月組のときも3期下のありちゃんがやってましたね。
貴族感はやや低めだけど、熱く、誠実ないい恋人なんだろうなと思える。

ヒロインが変更されたからか番手としてのバランスか、歌がなくなってたのが残念。
声がいい人だけにねぇ。


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