星組版『1789』を見たんだ・1

星組宝塚大劇場公演『1789』千秋楽をライブ配信で見ました。
7月2日(日)13:00公演です。
休演でチケットは飛んだが、ライブで映像配信してもらえるだけでもありがたいいいいい!!

月組版『1789』とは違い、トップ娘役・ひっとんがオランプを務める星組版。
トップと恋愛関係になる、宝塚としてはスタンダードなかたちです。
なんせ月組版は、トップのまさおとトップ娘役のちゃぴが舞台上でまったく絡みがなかったですからね。そりゃ真偽のほどはともかく、トップコンビの関係性もいろいろ噂されるってもんですよ。

ちなみにそのころはおちゃぴさまが地元出身ということもあって月組をよく観ていて、新公含めてムラで9回観劇してたようです。(過去記事に書いてあった)
ちなみに専科のさやかさんや100期の新くんも福井民です。まぁまぁ多かったんだよ。
今は星組のオレキザキ氏のみになりました。誰か音楽学校に入らんか?

月組で9回も観たにも関わらず、8年も前だと記憶は飛んでますね……。
舞台演出こんなだったっけ? この歌あったっけ? みたいなのに自信がない。
でも大聖堂のあとで歌うロナンの歌は、今回初めてだよね。

どうしても初演版を基準に判断してしまうんですが、こっちゃんロナンはシンプルに伝わってくるロナンですね。
鞭うたれての声が喘ぎ声じゃないだけで安心する(笑)。
若さゆえの勢いも、思慮の足りなさも、身分や育ちの差に無自覚な革命家たちへの怒りもわかりやすく伝わってくる。

特に好きなのが、脱獄したあと印刷所でデムーラン(ありちゃん)たちに怒りをぶつけるところ。
まゆぽんペイロールの洗脳成功でもありましょうが、虐げられてきた者の簡単には立ち消えぬ怒りを感じる。
兄弟だとはいっても、それこそ肌に刻まれた記憶が身分差や育ってきた環境の違いを容易には受け入れさせない。

そしていつもながらこっちゃんは歌が上手い、踊りが上手い。
妹のソレーヌ共々、そのパフォーマンスで食ってきなさいよと言いたくなるけど、きっと気づいてなかったのでしょう。
ちょっと小柄なのが、食い詰めた農民(だからあまり体格が成長しなかった)というのにもぴったりです。
序盤はもしゃもしゃの前髪を下ろしていたのが、途中から額を出してすっきりして恋する男としてのかっこよさを見せてくれたのでした。
学のある革命家たちとのつきあいで、田舎から出てきたころにはなかった知性を備えたというのもあるでしょう。

登場したときから歌で劇場を支配できるのは、こっちゃんの素晴らしい能力。
パフォーマンスで勝負できるってやはりいいなぁ。
「サイラ・モナムール」からラストへつながる流れは演出とともに最高で(イケコ、天才じゃないか?)、みんな歌唱力も演技力もあるから、こちらも激動のうねりに身を任せてしまう。

ていうか、星組もほんとに歌が上手くなって……。
パレードの階段降りの耳に優しいことよ。
近年、スターの歌唱力が上がってるのは劇団や組Pの意向もあるのかもしれませんが、こっちゃんの背中を見て育っているからというのもあるでしょう。

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