『ディミトリ』東京新公を見たんだ・1

星組公演感想,星組

1月19日18:30から東京宝塚劇場で行われた『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』の新人公演をライブ配信で見ました。
東京もぶじに新人公演を上演してくれてよかった……!

新公雑感

主演・ディミトリ役があまと、2番手・ジャラルッディーン役が大希くんという入団時から気になってるメンバーな上に、ムラの新公で超絶な評価を取った新星娘役のひよりちゃんがヒロイン・ルスダン、3番手・アヴァク・ザカリアンも稀惺くんという楽しみすぎる布陣。
ふたを開けたらムラでの評価通りの素晴らしい出来でした。

なんせ、センター付近の役者たちがみな芝居と歌が得意なメンバーなんですよね。
(ダンスは個人差あり)
「伝説の新公」とか呼ばれてほしいくらいだ。

メインキャスト以外の脇を固める人たちも芝居がうまくて、一時期の星組とは大違いだ……。
(あのころは華のあるメンバーを揃えていたなと。それはそれでタカラヅカらしかったのですが)

主演・ディミトリ・あまと

開演挨拶の声から儚い。
基本的には熱いタイプが似合う役者だけれど、熱さや勢いを抑えて演じました。

主題歌の優しい声音もいいですよね。
パワフルな歌もあまとくんの特長だったのですが、今回は役柄上優しい声があっていたのではないかと。
あと、主演は超絶シンガーのこっちゃんに合わせた歌になるし、歌唱力もこっちゃんと比べられちゃって大変だと思う。

ダンサーでもあるため、戦に向かうジョージアンダンスや殺陣も迫力のあるものに。
婚礼の踊りの上半身のブレなさもすごい。

ルスダンの兄・ギオルギ王を喪う場面で銀橋で歌う「勇気とは何か」の喪失感のある歌い方からの悲愴な覚悟が見えました。
表情の移り変わりが繊細で丁寧なんですよね。

また、トビリシ奪還後のディミトリの表情の移り変わりも。
命を失うことを覚悟した顔をしていました。

ディミトリは受け身で辛抱役型の主人公で、存在感の出し方が難しい役。
新公主演が3回目で、小公演も大劇場公演でもきちんと役をもらい経験を積んでいるあまとくんだからこそ演じられたのではないかと思います。

最後のご挨拶は主演者として、そして新公の長としてのものでした。
(組内首席のひっとんは新公には出ていなかったので)
休演者にも触れ、座組をまとめる器と、将来を担える人としての大きさを感じさせる情のあるしっかりしたものでした。

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