『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~』感想・3

星組公演感想,星組

星組大劇場公演『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~』ライブ配信を見ました。
これで3回目でムラの千秋楽です。

非常によくできた作品でまったく飽きません。
原作映画のエッセンスを上手く活かし、それでいてちゃんと宝塚の舞台ならではの演出にしている。
谷タカヤ氏を始めとした宝塚の専門チームが原作に敬意を払っているのを感じる。出演者たちももちろんのことです。

どの場面も全部好きなんだけど、ビームとラーマが少年を助けて出会ったあとに市場を一緒に回るところが特に好きでした。
おデートやん!!
しかもけっこうな尺を割いてる…。

ここでちゃんと時間をとってビームとラーマが「兄弟」にならないとその後のビームの「え、ラーマは実は警察で英国側の人間だったの!?ショック―!」につながりませんからね。(こんな軽くないが)
2人の間に信頼関係を育むの、大事です。

学年差、さらに実年齢差はもっとある下級生なのに、ちゃんとビームこっちゃんの「兄貴」になれるラーマありちゃん。大人になったわぁ……。
前回の博多座ミーマイもよかったけど、今回のラーマもものすごく良くて。
ありちゃんの演技に感動するようになるとは、月組下級生時代は思いもよらなかった。
星組に行ってからのありちゃんは本当に良い。

さて、今日は千秋楽でした。
大劇場での退団者は4名いて、それぞれにしっかりとご挨拶を聞かせてくれました。

黒紋付き袴に着替える間の退団者紹介は組長のちーくんが務めます。

退団者の中で最上級生のまいけるは、親御さんに反対されての受験だったことを知りました。
娘の夢を全力で応援してくれる家もあれば、本人はさほどでもないのに「お願いだから受験して」と娘に頼むおうちもある。そして家族に反対されながら道をつかむ人もいる。いろいろですね。

ひなんちゅは、全ツで宙組トップ娘役のウメちゃんに憧れて、みたいなことを言ってたような。
ああ、なんか似てるかも。ウメちゃんも元は星娘だし、娘役にしては大柄だったし、華やかだし。

退団者では最下級生のゆらんらんは、お花が珍しい色味のものでした。
白黒グレーに組カラーの水色。パールの飾りも少し。
ゆらんらんの好きな色が黒と水色ということですが、知らなかったので「追悼かな……?」と思ってしまいました。なにせ、ゆらんらんも103期ですし。(あとブーケを作るタイミング的に関係あるかどうかわからないけど石川県出身でもある)
ブーケが水色がベースだったらさほどでもなかったと思うんだけどね。
髪飾りも緑のリボンでシンプルでした。

ひなんちゅのブーケはピンクと赤の娘役さんらしいもので、華やかで可愛かったです。

男役スターのぴーすけは桔梗かな。星の形のお花で珍しい。でも星組生にはぴったりですよね。

91期のまいけるには組内同期がいないので、花組副組長のロイヤル・ゆりちゃんが登場。
黒のスーツに青のシャツだったのは星組に合わせてくれたのでしょう。
お花が青と白の胡蝶蘭だったのはさすがの上級生といったところでしょうか。

何度かカーテンコールがあり。
こっちゃんは客席からのナートゥの手拍子に「膝が取れるかと思いました」と。膝が取れなくてよかった。完走おめでとう。

こっちゃんにコメントを求められて「星組の自称パッション隊長」とぴーすけが。そうか、パッション隊長がいなくなるのはさみしいなぁ。

星組パッションの音頭はトップのこっちゃん自ら行いました。
客席に「行くわよ」と声かけするのがものすごくこっちゃんですね。

緞帳が降りても拍手は鳴りやまず、こっちゃんがカニ歩きで緞帳前に出てきました。
このときにこっちゃんのパレード衣装の袖が面白いのに気づきました。『ディミトリ』みたいなのね。長いの。

戻り際に「(こうやって歩いてくるのが)すごく難しいの」みたいなことを言って最後まで笑わせてくれました。

とにかく完走してくれてよかった。
いいものを見せてもらいました。

ちょっとはお休みあるだろうし、せおっちの顔を見てきたらいいよ……。ていうか絶対行くやろ。
癒されてきていただきたいわ。

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