『1789』新公感想・2

2021-02-13月組公演感想,月組

月組大劇場公演『1789 -バスティーユの恋人たち-』の新人公演の感想の続き。
やっぱりあんまり誉めてないので、そういうのを読みたくない方は避けてください。

●ロベスピエール役はれんこん。(本役はたまきち)

やっぱり芝居も歌もうまいなー。
特に歌い始めると空気を圧する。

当人はけっこう地味だと思うんだけど(ワンサだといまだにけっこう見つけにくい)、実力でばーんと出てくるのは気持ちいい。

●デムーランは夢奈くん。(本役はカチャ)

こちらも歌がうまい。

●ダントンには春海くん。(本役はコマ)

とにかく汗だく。
それが気になって芝居その他印象に残らなかった。
けっして下手ではないんだが。

――新公も本公演もなんだけど、この3役ってだいたい出番が一緒なので、ピンで目立たない。
「3個イチ」感があるんだよね。
で、結局誰が誰だったのか、どういう役だったのかという印象が弱い。
個々ではいろいろやってるし、それぞれが目立つナンバーもあるんだけど。

私の頭と目が悪いと言われりゃそれまでなんですが、なんかおいしく感じなかった。
キャラ立ちって月組の苦手とする分野だよなぁ、とか思った。
(本公演のコマとカチャは他組出身であるにも関わらず)

「群像劇」と考えれば、このまとまりも良いものなのか?

●で、この3人に比べて「キャラ立ち」という点ではおいしいアルトワ伯爵役にはあーさ。(本役はみやるり)

蛇のような気持ち悪さを出していて、狙いはわかる(ような気がする)。
が、大きく見せようとしてかえって大きく見えていないような。

全体にどぎついので、見ていて少し疲れた。
もうちょっと緩急があればいいのか?
目を大きく瞠る表情もあえて減らして、効果的に出したほうがいいような。

いやらしさに幅が欲しい。
対アントワネット、対オランプ、対国王、対ロナンなどで違うはず。
特に国王を操ろうとしているところを上手くできたらおいしいんじゃないかな。

――少々アレなことを書きましたが、決して悪い出来ではないです。
見ていて疲れたというのも、疲れるくらいがっつり見たということだし。(そのくらいには好き)
つーか、好きだからこそ真剣に見てまじめに考えこんでしまうのだわ。

というわけで、東京公演がんばー。

●ペイロール役はまゆぽん。(本役はマギーさん)

マギーさん的な、キレたいかにもヤバそうな感じはない。
真面目に悪役やってる――というか、そういう仕事の人なんだなぁ、という感じ。

本役とは違った感じが面白かったです。
そしてやっぱり上手いな、と。

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