『鴛鴦/グラミラ』ムラ楽を見たんだ

花組大劇場公演『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』千秋楽をライブ配信で見ました。
初日から休演になることなく走り続けられたこと、おめでたく嬉しく思います。

和物ゆえか大作海外ミュージカルではないゆえかお客の入りはそれほど……という感じでしたが、悪くない作品だったと思います。
小柳センセイは任せて安心な安定感のある演出家さんだし、かれーちゃんとも縁が深い。

それになんといっても花組はショーが良い。
今回のロマンチック・レビューも、レトロな宝塚らしさにかれーちゃんたちの持つ現代みがいい感じにミックスされた良作。
そして昭和の中の昭和感がある中詰のシボネー・コンチェルトがこんなに中毒性があるとは。うぐぐぐ、私がお金と時間と体力を持て余していたらエンドレスで追いシボネーしたかった。

ショーの感想はまだ書きかけなのでそのうち書くとして(いつだよ……)、今日は千秋楽。
3名のジェンヌさんがご卒業の日なのでした。

卒業するのは、副組長キョンちゃん(93期)、しぃちゃん(94期)、うららちゃん(97期)と上級生ぞろい。
長く花組に貢献したメンバーで、馴染み深さのぶんだけどうしても切なさも増します。
レビューの「ジュテーム」の場面で胸にコサージュを飾り、清らかに歌う姿が美しいったら。

大階段を降りてのご挨拶は黒紋付きに緑の袴の正装。
組からと同期生からのお花が、うららちゃんにはひとこ、まいこつから。そしてあかさんも一緒に出てきていました。花組も同期生勢ぞろいパターンでしたっけ?

94期のしぃちゃんには、舞月ちゃんとびっくさんから。
2人とも同期で、まどかやほのかといったスターさんからじゃなくてあえて同期で揃えるのもいいなと。
ずっと同じ組で育った仲間ですしね。

93期のキョンちゃんには、組内同期がいないので組からはかれーちゃんがお花を。
そして同期生からのお花は、花組に在籍していたこともある宙組の新・トップスターのキキちゃんから……なんですが、ここでアクシデント発生。

司会を務めた組長のあおいちゃんが「芹香斗亜」を「永久輝せあ」と言い間違え。
言い間違えたご本人は気づいておられぬ様子でしたが、周囲はざわつき、キキちゃんも苦笑。
かれーちゃんの耳打ちにより言い間違えを知ったあおいちゃんは、「もう一度初めからやり直させてください」と土下座して仕切り直す事態になりました。

せりかとあととわきせあ。
うん、似てるよね。
ナチュラルに言い間違えてしまうことって、人間あるよね。自分では言い間違えに気づかないの。
さぞ、肝が冷えたことと思います。

キキちゃんはいったんハケて、再登場してお花渡しして。
キキちゃんのハケ際に「宙組の、芹香斗亜さんでした」とあおいちゃんは再度の紹介をしました。

実はこの日、あおいちゃんは今後の予定の紹介でも詰まったんですよね。
小公演の日程が出なかったり、サブタイトルを間違えたり。
かれーちゃんたちの進退がどうなるかファンも気にしている時期なだけに、言葉に詰まった間になにかの予感をおぼえたりもしたのですが、単に日程その他が出てこなかっただけという気もする。

ジェンヌさんとしての美学その他いろいろございましょうが、せっかくファイルを持ってきているのだし、たいていのことはファイルの文章読み上げでいいんじゃないでしょうかね。
言葉に詰まったり間違ったりするよりは。

ご挨拶はいずれも素晴らしかったのですが、しぃちゃんが瀬戸氏の退団千秋楽での言葉に触れたのにはぐっときました。
『アウグストゥス—尊厳ある者—』『Cool Beast!!』の千秋楽、客席にはお客さんがいなかったんですよね。配信はあったけれど。
今回、公演が止まることなく上演できてよかった。その嬉しさを誰よりもジェンヌさんが知っていることでしょう。

かれーちゃんと退団者3名のみでのやりとりもありました。

お化粧前が隣で朝一番のうららの「おはようございます」が五臓六腑に沁み渡るかれーちゃん。
五臓六腑、という固い言葉がでてくるのがものすごくかれーちゃんだわ。

しいちゃんはかれーちゃんの分担さんだったのですね。
音楽学校の試験でかれーちゃんに「この子は受かる」「分担にしたい」と目をつけてお菓子をくれたとかで、しぃちゃんたらさすがお目が高い。

分担というのは特別な関係性で、それゆえにかかれーちゃんは「和海さん」としか呼べなかったのに、千秋楽でついに「しぃちゃん」と呼んだのは胸熱にすぎる。

ここでなぜか星のことせおの話まで出てきて、2人は「しぃちゃん」呼びしてたというのがまたツボでした。
95期にとってしぃちゃんは1期上さんだけど関係は緩いのかとか、ことせおが仲良すぎ案件とか。
ていうか、ことせおはネタがありすぎる……現実ってすごい。

キョンちゃんは「長年いたのですが辞めるのは初めてなので」と。上級生、みんなこれ言うよね。
はいからさん、ノクターン、うたかたなどかれーちゃんがお金持ちの役をすると執事として家を守ってくれるキョンちゃん。ほんと執事系の役、多かったよね。れいちゃんの執事ですよ。

大きなアクシデントもありましたが、全体に良い千秋楽でした。
東京公演もつつがなく、執り行われますように。


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