『鴛鴦歌合戦』東京公演の千秋楽をライブ配信で見ました。
10月8日(日)13:30の回です。
・人様からのうわさには聞いてましたが、大劇場のときとはかなり芝居が変わってましたね。
セリフへの反応とかがいろいろと細かくなってる。
大劇場のが正統派でクラシックな感じ、東京のは色がつきました。お遊び要素が増えて、東京では全体にみんな芝居がこってりしたなぁ。
大劇場版と東京版とでどっちがいいかは好みの問題だと思いますが、退屈しにくいのは東京かな。
・まどかお春の怒りを受けて、座ったままぴょこっと飛ぶしぃ様演じるお父さん、可愛い。
・美咲ちゃん演じるおとみの演技も変わってたし、取り巻き連の旦那方も小芝居が細かくなってた。
傘を売るの売らないのとやってるところでは「いじわるだよ」とか言ってるのが聞こえた。
ところで「旦那」なんだからみんなお店を持ってるわけだな?
商売だいじょうぶなのか。
番頭たちが頑張ってるのか。
・麗姫も「30年前から行方知らずになったまま」が殿の口真似になってました。
エアー「鴛鴦の香合」が麗姫から家臣3人の中でパスされてるのもお遊びですね。
・ほのかちゃん秀千代の「いやじゃいやじゃ」に足のジタジタがつき、「なにがあろうと藤尾殿と」にうなずくまる空丸のコクコクがやたら細かい。
どうでもいいが、「〇千代」系の名前って幼名じゃないのか? 秀千代さん、あれで元服前じゃないよね?
花咲藩はぽわーっとしてるから、あんまり考えてないのかもしれない。
ついでに、江戸時代に誕生日などという概念はないはずである。
だいたいが魔風恋風、シャン、ヒステリィと時代を無視した言葉が多用される今作では無用なツッコミである。
・策略に気づけるあたり秀千代のほうが頭良さそうだし、丹波守から君主の座を譲られたほうがいいんじゃないかなぁ、花咲藩としては。
と思うんだけど、たぶん主君として上に立つ器量というのは賢さとはまた別なのであろう。
ひとこの殿様、鷹揚だし、あんなに無駄遣いしてるわりに財政難っぽさが薄くて庶民も苦労してる感がほとんどなくてすごい。
庶民が歌合戦のために着物を仕立てるくらいの余裕があるんだから、なんかいい特産品とかあるのかね。
あとは気候がよくて、ほっといても作物が実りまくるとか。
・襟元から出すかれーちゃんの手はいつ見ても絶品だし、立ち回りでみせたおみ足も素晴らしかった。
いいものを見せていただきまして誠にありがとうございました。
誕生日に拉致されるところはすごいポーズで引っ張ってかれてたような。
・遠山満右衛門の処世術はサラリーマンとしては強いですね。
蘇芳たちの目には苦々しいであろうが、いい太鼓持ちである。
・道具屋六兵衛のキョンちゃんは最後までいい芝居でした。
けっこう悪どい売り方してるんだけど、麦こがしの壺を「本物じゃい!!」と教えるあたり、なんだかんだいい人なのかもしれない。
(とか言ってるとまた偽物を売りつけてくるんだろうけど)
しかしだな。庶民の志村狂斎相手ならともかく、殿様相手にも偽物を堂々と売れるあたり……肚が据わってるというかなんというか。
花咲藩でなけりゃお手討になってそうだ。
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