『Lilac(ライラック)の夢路』感想・3

・ひまりちゃん演じるディートリンデ。
財産に恵まれた彼女は多くの男性にちやほやされ、華やかに生きている。
しかし心に渇きを抱いた彼女は、自分に振り向かないハインドリヒ(咲ちゃん)に苛立ち、あるたくらみを起こす。
しかし彼女を見守るフランツの言葉に心動かされ……。

――ディートリンデは結構なクソ女だと思います。フランツはよくこの女を愛せるなと…。
ディートリンデはおそらく「女性から見たらイヤな人でも男性から見たら魅力的」な存在なのでしょう、少なくとも設定としては。
私は女性なのでかどうか知らんけど「クソ女やなぁ」で終わってしまいました。
人の命を狙ってまで(実際には狙ってない、と言ってるけど)許せるには、ディートリンデにものすごい美貌や華がほしいわ。
かと言って、悪女というにも小さいのよ、小物なのよ。簡単に改心しちゃうし。
「根は悪い子じゃないのよ」なのかもしれないけど、言動がアレなんで充分悪い子です。はい。

というディートリンデ評はさておいて、あーさの恋愛熱量が高すぎてすごいと思う。
『舞音』新公を思い出した。あのときもあーさの恋愛熱量が素晴らしく高かったな。
(そして舞音もけっこうアレな女)

「よくこの女を愛せるな」に説得力を持たせるには、愛する側が大事。
あーさの熱量で愛されたらそれは幸せだろう、と夢女子にさせてしまう力量はさすがです。
ものすごく一途、ものすごく真っすぐな瞳。

しかし「きみの心は渇ききってる」で愛を燃やしちゃうのは不幸体質だからおよしよ。

・「飲みすぎるなよ」と言われてのミハエルはいちゃんの「飲んでませーん、飲まれてまーす」は私が飲兵衛だったら言いたいセリフ。

ミハエルさんはものすごくエリーゼさん大好きで可愛い。
めちゃくちゃファンなの。

・あすくんと一緒に出てくる男役さんがきれいなー。
真友月くんかな……って退団なのか。

・エリーゼ夢白ちゃんが突然ドン重な雰囲気で銀橋で歌い出したのはびっくりした。
女だから望む職業に就けない、実力があっても受けつけてもらえない……ってのは辛いやね。
宝塚の演出家だって景子センセイ以前はそうだったし。

そこでいきなり美術工芸のデザインにってなるのはご都合主義的かもしれないけど、まぁなくはない選択肢だと思う。
人間、意外なところで花開いたりするし。

エリーゼよりもディートリンデがお金作ってくれちゃったほうに私はツッコミ入れたくなった(笑)。

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