『冬霞の巴里』感想・8

花組公演感想,花組

まだ書いてる『冬霞の巴里』の感想。
もう大劇場公演始まっちゃったよ!!

というわけで、まだ上げてなかった感想を出します。

・エリーニュス(復讐の女神)3人がほんと凄くて。
ダンスはもちろん、みおんちゃんの美声は場を支配する。

エリーニュス3人(3柱?)はトートと黒天使とルキーニを合わせたような役で、芝居でも活躍、何気に働き者です。

最初の場面で「巴里にはよくある話です」と合わせて言うところは、声が揃いすぎてて鳥肌立つ。
ぐっと舞台の空気を作る。

なにげに芹尚くんの女装祭りでした。
(というか「女神」だから男役が女役やって途中は男装してることになるのか)

・だいやセンターでスタートする巴里市民の場面。
かっこいいわぁ。こういうのも小公演ならではの楽しみですね。
経験値上げにもなります。

学生シルヴァンはアナーキーです。
白目が効いてる人を殺せそうな目でひとこに似てる。メイクがすごいこともあって誰だっけなとか思っちゃったがゆきだいやくんであったか!
迫力が凄い。

・セリフ第一声がみそまるでした。

みそまるは絵面が水森亜土な新聞売りの少年シャルルなんですが、うっまいなあああ!
歌も芝居もいい。
悪漢に憧れるすばしっこい子供ぶりに無理がない。

でもシャルルがシルヴァンたちのアナーキストぶりに憧れて、それを街中で大声でしゃべるもんだからアナーキストたちの逮捕につながったんだよね。(会話を記者・モーリスに聞かれて、ギョームの耳に入る)
憧れの人たちの死の遠因にたぶんシャルルは気づかないままだけど。

・あおいちゃん、花組お帰り~~~~!って思えるヅカファン、どのくらいいるんだろう。
かなりの古参じゃないと花組時代のあおいちゃんを知らないよね。(私も知りません)

あおいちゃんが花組に戻ったおかげで花組のコーラスが上手くなりそう。

・少年オクターヴの夢ちゃん、父を亡くしたときの絶叫にすみ花を思い出した。
あの頃はピュアだったのにねぇ、オクターヴくん。

・少女アンブルのひめ花ちゃんは、お姉ちゃんらしい包容力のある演技でしたね。
オクターヴを守る視線がけなげ。

・エルミーヌ・グランジュ役の愛蘭みこちゃん、可愛いいいいい!
そしてお芝居もいい。

エルミーヌの透明感とピュアさは群を抜いている。路線(乗ってほしい)娘役にふさわしい存在感。

オクターヴといっしょに散歩する場面の可愛さもすごい。
私もいっしょにお散歩して栗食べたい。

でもエルミーヌはバカじゃないし人の心もわかる。
きちんと育てられたお嬢さんで、自分の心も相手の心も大切にして、人には人の事情があることもちゃんと判断材料にできる子。
2幕終わりの「なにがいけないの!」と食ってかかる強さが特に好き。

みこちゃんのエルミーヌには白さを偽善にしない内面の強さがあるんですよね。

爆破事件が起きての反応も娘役らしい美しさの中に過不足なく演じてました。
変な色をつけず「白」であれることが尊いと思う。

・ミッシェルとエルミーヌは、ひとこオクターヴが「そうありたかった」もう一つの世界の自分。

「初めから君がいる世界に生まれていればよかった」と言うオクターヴが「オクターヴ」と姉に呼ばれて。
「でも優しいのは苦しいから」と姉アンブルに抱きとめられる弟オクターヴという流れが胸に刺さります。

・ところでミッシェル(らいと)の髪型はあれでいいの……?さっしーの指示?
非常にぼっちゃんぽくはあったが、なんかもうちょっと……。

あと、お歌が意外とアレだった。
文化祭では歌ウマ扱いだったと思うんだけど。

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