『フリューゲル -君がくれた翼-』感想

月組大劇場公演『フリューゲル -君がくれた翼-』を観てきました。
8月27日(日)11時公演と15時30分公演です。

こう言っちゃなんですが、最初から期待値を下げて観劇してたので大丈夫でした。
ふつうのサイトーくんでした。
そしていつものサイトーくんでした。既視感はバリバリ。

車、お色気ピンクライト、若者集団などに、いつものサイトーくんやなぁとなりつつ、想像より楽しめました。
トップコンビ脱出のくだりは『IAFA』のようでした。
車と並走するおだちんとこありちゃんにも笑いました。足、早すぎ……!

「マンゲキョウ?」「バ・ン・カ・キョ・ウ」とショーのタイトルを入れ込むところもヨシマサあるあるでしたね。

芝居単体で佳作とは申しませんが、ショーがめっぽう良かったんで。はい。
ショーを楽しみにしつつ、芝居も観たらいいと思う。(失礼)

良かったところとしては人の使い方でしょうか。
多くの人に印象に残る見せ場がある。
役が多い。

ただ、ジェンヌさんの使い方が独特というか、普段あまり役付きがパッとしない人が美味しくて、路線系の人が「どこにいた?」みたいな感じもありましたね。
よく言えば芝居とショーで出番を分け合ってた感じ。

まのんちゃんあたりがやりそうなヒロイン・ナディアの付き人がこありだったのにびっくりしました。
めちゃくちゃ出番多いですよ。動き回るししゃべりまくるし。

りりちゃん演じるリンは、オン・オフの差や「なんだよ、結局ファンかよ!」みたいなところとか、ベタだけどツボにくる役どころですね。

彩音くんもピンポイントだけどちょっと美味しい。

派手なかっこうで出てくるみうみんも可愛かった。

舞台上にとにかく人が出ていて寝ないのもありがたい。
ジェンヌさんたちの客席からの登場もあり、事前情報がなかったので驚きました。

あとおだちんが観客をつかんで盛り上げる銀橋。すごかったなー。
スタァさんだわ。

気になった点としては、あまし演じるサーシャの革命戦士の話が浮いてるように感じたところ。
ただ、これは私の無知も大きいと思う。

ソ連・KGBと東ドイツのつながり、アフガニスタンとソ連の関係(冷戦下のアフガニスタン紛争)って、日本人にはあまり馴染みがないんじゃなかろうか。
最初のほうでれいこちゃんが戦士やってるあたりからのつながりがわからず、ちょっと置いて行かれました。
もっとも、観劇を通じて歴史的なところ、社会的なところへの知識が増えるのも楽しさではあります。

NATOが出てきたときも「NATO」ってなんだっけ……?となって、知識がもうちょっとあったら楽しめただろうな。
青池保子先生の『エロイカより愛をこめて』も昔読んだんだけどねぇ……。

桃ちゃん演じる語り手・アンジーがほぼドイツのメルケル前首相、だそうで。
ここらへんも知ってると舞台をより楽しめるんじゃないかな。

冷戦下で分断されていたドイツを舞台にした月組公演「フリューゲル―君がくれた翼―」。#桃歌雪 さん演じる東ベルリンの物理学者アンジーは、経歴もたたずまいも、ドイツのメルケル前首相を彷彿させます。

メルケル氏や「ベルリンの壁」に関連する過去の記事をご紹介します。 pic.twitter.com/cUfLCxdroL— 朝日新聞タカラヅカ担当 (@asahi_Tkageki) August 26, 2023


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