れいこ版『ダル・レークの恋』を見たんだ・1
れいこちゃん主演の月組TBS赤坂ACTシアター公演『ダル・レークの恋』を見ました。
2月27日(土)15:30公演。
楽天での配信です。
●私がこれまでに見たことのある『ダル・レークの恋』は、2007年のあさかな版。これはDVDをお借りしました。
あのときのざっくりした感想は「フィナーレの踊り曼陀羅以外はタルい」でした。
(出演者の演技の良し悪しとは別ですよ)
で、今回の公演も作品的にはさほど期待してなかったんですが、演出が変わると面白いもんですね!
ちゃんと、寝ないよ!!
大元のレトロさは残しつつもテンポがよくなってる。
退屈しないって大事です。
前のバージョンをろくに覚えてないのだけれど、楽曲も新しいのが増えてたそうで。
どれも素敵だったわ。
フィナーレもよかった。
●れいこ・うみを中心とした出演者たち。
美しい。
そして上手い。
ああ、芝居の月組。
出演者の実力的にストレスなく見られるっていいもんです。
『ダル・レークの恋』の登場人物って、けっこうアレですよね。
インディラをはじめとする貴族たちは一族の名誉がなによりも大事でカマラに負わせる責任が重すぎるし、
カマラも心にもない愛想尽かしをしなければならないとはいえ言葉での刺し方がひどいし、
ラッチマンはなにげにドリーマーでうら若いカマラにあらゆることを求めすぎてるきらいがあるし、
ペペルはそもそも詐欺師だし、
チャンドラは「お前が元凶かよ!」だし、
憲兵隊長も手のひら返しがすごいし……。
過去の、異国の物語(といってもたぶん空想に近いけど)のふるまいを、現代日本の価値観で斬っても仕方ないんですが、それにしたってまぁ……と思ってしまうのですよ。
それでも祖母・インディラやアルマに多大な不快感を覚えずにすみ、
カマラを哀れだと思い、
ラッチマンの辛さに心を寄せられるのは、出演者の演技が上手くて、なにより美しいからなんだと思います。
おだちん・クリスナ(カマラの従兄弟)に「貴族というのは……」とか言われると「そっか~。じゃ、仕方ないね」ってなるし。
全然仕方なくない気もするんだけど。
●すれ違いの悲恋でシリアスに終わり、華やかなフィナーレ。
そして最後のご挨拶。
れいこちゃんからは「配信ということで、今日は特別に投げキッスを送ります」と前置きありでカメラに向かって投げキッス。
「クラクラッチマン~♥」と倒れる組子たち。(打ち合わせ済みですね)
「聞き取りづらかったかもしれませんが、『クラクラッチマン』と言いました。」
「ここまでが『ダル・レークの恋』ということでお送りしておりますので」
そうか、このダジャレまでが『ダル・レークの恋』なのか。深いな。
ていうか、投げキッスの前に「今からやりますよ」と宣言するのも、終わってから説明を足すのも、ついでにいえば配信のカメラを見たはずがいまいち視線が合ってないのも……すっとこどっこいの一環ということでよろしいでしょうか。
クールな美貌を売りにできるのに、中身はシャルルおじさんなんだろうなぁ(ピガールの)と思ってしまうれいこちゃんクオリティでした。
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