『たけふレビュー Calling Moon』感想・2

OSK

OSK日本歌劇団のたけふ菊人形公演、第43回『たけふレビュー Calling Moon』に行ってきました。
今日11月5日(日)12時の回と16時の回、前楽と千秋楽ですね。

昨年は越前市出身の娘役・穂香さんがご卒業。そして今年はこちらも越前市出身の男役・瀧登くんのご卒業公演です。
こんなに続けて地元出身の方が退団されるとは思いませんでした。寂しくなるなぁ。
たけふ菊人形公演は地元・越前市(旧武生市)と密接な関係があり、めちゃくちゃ地元密着型公演なので、単なるご当地出身者が卒業されるのとはたぶん違うんですよ……。

千秋楽の今日、越前市文化センターはかつてないほどのにぎわいを見せていました。
文化センターの大ホールは1062席。ざっと宝塚バウホールの倍です。
一部は機材があったりして使われない席もあるとはいえ、大きなホールです。
2500席の宝塚大劇場に慣れた身にはさしたる広さに感じませんが、ふつうの劇団でこのサイズのハコで公演することなんてそうそうないですからね。

大楽の日、開演10分前にまったりと劇場に向かい、人の入りに驚きました。
なにせ、最後列まで人がいる。
例年千秋楽がいちばん人の入りが多いようですが、ここまでぎっしりの客席を見たことがありません。
ざっとふだんの3倍くらいいるような。すごかったです。

客席にはファンの方がご用意されたらしき横断幕も用意されていました。
写真の最後列だけでなく、客席中ほどの通路にもありました。
さらに、瀧雅くんの写真を使った大きなウチワを持ってる方を何人も見かけました。
瀧登くんの愛され方がよくわかります。

舞台の中盤に、瀧登くんセンターでの「やんしき節」の場面があります。
このときに一緒に出てくる梅名さんと有絢さん含めてちょっとだけトークがあります。

前楽の回のトークテーマは「武生で一番美味しかったもの」。
梅名さんは「和風レストラン瀧雅のおそば」、有絢さんは「和風レストラン瀧雅のボルガライス」と瀧雅推し。

あー、名前は知ってるけど入ったことがない瀧雅っっ!

えっと、よく知らないんだけど、もしかして瀧登くんの実家だったりする?
瀧登くんと同じ「瀧」だし。

瀧登くんは「ぜひ皆さん行ってみてください」と。
「でも今日の夜は閉まってますから!」と止めてたのは公演の打ち上げでもするんでしょうか。やっぱ実家……?

大楽のときは、開演前に配られた旗を振って瀧登くんをお迎えしました。
「ありがとう瀧登有真」と書かれた旗が一斉にひるがえる様子に、瀧登くんは言葉もない様子でしばらく客席を見つめていました。
サプライズイベント、本当にご存じなかったんですね。
涙を浮かべた顔に涙声で、「桐生さーん」と袖幕に助けを呼んでいました(笑)。
翼くんといい瀧登くんといい、桐生さんには甘えたくなるものがあるのでしょう。

しばらくして呼んだ梅名さんと有絢さんに一言ずつどうぞと促したところ、2人声を揃えて「ご卒業おめでとうございます」と。
客席も舞台上も泣かせにきてます。

パレードではあとから降りてくる依吹くんが瀧登くんを見て完全に泣くモードに入ってました。
そうか、同期なのね。
客席で見てるこちらまでぐっときてしまう。

その前の場面から、瀧登くんは胸に花のコサージュを飾ってました。
宝塚でもOSKでも晴れの日の装いはあるんですね。

終演後には越前市から桐生さんと瀧登くんに花束の贈呈。そしてご挨拶。
花束を受け取った桐生さんはドヤ!!とばかりのポーズをとり、続いて受け取った瀧登くんも同じポーズを。
コミカルさも入れて盛り上げます。

桐生さんのご挨拶のあとに、「お時間が許されるならば」ということで出演者全員から一言ずつコメントがありました。

有絢さんは同期が退団するということで泣き声になって、「泣かないっ!」と言ってるのが可愛すぎでした。

「もう1ヶ月できる」という京我くん、心強い。ぜひやってくれたまえ。
客席もわきました。

そのあとの城月さんが「ほんとうに1ヶ月できるのかと不安だった」「みんな舞台から捌けたら肩が痛い、腰が痛い、脚が痛いと……」云々言い出したときには、「す、スミレコード……!?」となりましたわ。OSKだからスミレじゃないし、スミレコードに相当するものがあるのかどうかも知りませんが。

でも冷静に考えて、たけふ菊人形公演は約1ヶ月間で休みが2日しかないという過酷な公演です。
公演はショーのみとはいえ、平日2回、土日祝は3回公演が毎日続く。
そして主演の桐生さんは、正確なところは存じ上げませんが、けっこうなご年齢ですよね。
ご本人も(たけふ公演の主演は)『ビバラビダ』が最後かと思っていたとおっしゃってましたが、そう思うほどにハードな現場です。
でも一緒に舞台に立つ15名に支えてもらった、教えてもらえることがたくさんあったというようなことを言われていて、さすがにこのポジション(トップスターを経ての特別専科)にいる方は言うことが違うなぁと思ったのでした。

さらに桐生さんは瀧登くんのご挨拶のときにセンターにと引っ張っていったり、「同期近くにいなくていいの?」と同期3人(水葉さん、依吹くん、有絢さん)を瀧登くんの隣に来させたりと優しさが溢れていました。
気づかいがすごい。

どこかで聞いたようなうろ覚えの記憶なんですが、瀧登くんって元から桐生さんのファンなんでしたっけ。(違ってたらすいません)
最初も最後も、桐生さんと一緒にいられてよかったなぁと思いました。

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Posted by ゆきたろ