『清盛疾風伝 大いなる武士/DIAMANTE』感想・1
OSK武生公演『清盛疾風伝 大いなる武士(もののふ)/DIAMANTE』を観てきました。
10月14日(日)の13時公演と15時公演のダブルです。
まずは芝居の感想。
芝居は謎の作品だった。
えーと、なにをしたいねん。
桐生さんの清盛が太政大臣に任じられたところからスタート。
宮中にて華やかに祝われるが、清盛はかつての友・義朝(真麻くん)におびえていることを祇園女御(平松さん)に指摘されて激昂。寝所で清盛は義朝の亡霊にあう。
刀を抜いて戦う2人。鹿ヶ谷の陰謀が明るみに出、後白河法皇(蒼音くん)との対立が激化。
後白河の側近を捕らえ、孫を天皇に据えようとするなどの専横が激しくなったところで命が尽きる清盛。あの世で清盛と義朝は再会。
かつて友であった2人は親しく語り合うのであった。
――ってーのがざっくりした流れなんですが、
・真麻くん=前年に引き続き相手役(笑)。
・ヒロインって空気化するのが歌劇の定めなのか。
・包容力を求められるだけのヒロインより二番手で女役はってるほうがおいしいな。
・かなり暗い物語だったのに、最後がさわやかすぎて目玉とんだ。
出演者はいいんですけどねー。
桐生さんは相変わらずかっこよかった。
長身で濃い顔、芝居うまい、歌うまい。オーラある。
ヅカ同様 “歌劇” なので、平安時代が舞台なのもなんのその、清盛は金髪で、烏帽子の下に長髪をサラッサラで流してます(笑)。
最初から最後まで死んでる真麻くんも、時代考証ナニソレな “歌劇” クォリティ、きゅっとポニーテール状に髪を結い、向かって左の前髪は長く垂らす。
いいんです、美しさが最優先事項なんです。
ヒロイン・時子の折原さんは……上記ストーリー概略で名前が出ないことでお察し下さいな。
明るく美しくかわいらしい時子さま。
ヅカでもよくある、いてもいなくてもよさげなヒロインでございました。
ええと、寝所で大暴れした清盛さまをなぐさめたり、ぶっ倒れる清盛さまを抱えて看取ったりしてました。
いじらしいけど、役目は「お母さん」ですよね…。
常盤御前の恋羽さんはワンシーンだけの登場。(ほかにも「皇女」とかやってましたが)
この常盤さん(義朝の妻)を清盛が囲ってるという設定なので、余計に時子さんのヒロイン度が下がってしまうのよね。
表向き、清盛の相手役が時子・常盤のダブルだけど、実質的には義朝になってしまうという…。
女役でいちばんおいしかったのは祇園女御の平松さんだろうなぁ。
清盛になんでも言うし、ストーリーの説明もするし、「数え歌」のところではひとり異質な空気感を放ってて良い。
上流階級の出ではない目端のきく感じや、婀娜っぽさがすごく出てました。
貫禄もあってねー。
最近、顔と名前が一致したんですが、けっこう好きです。
舞台写真みると顔がちょっときりやんっぽいなと思うの。
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