『舞音-MANON-』感想・3

月組

●みやちゃんの役、もう一人のシャルル。
この役っているんだろうか。
みやちゃんの演技や存在感がどうのこうのはおいておいて、必要性がよくわかりませんでした。

フランス貴族として生きてきたシャルル・ド・デュランがインドシナに来て、変化していく気持ちを表現する役どころだと思うんだけど、まさおの演技はわかりやすいんです。
軍服の中に押し込めた感情なんてものは、ない。
みやちゃんが開襟するまでもなく、まさおシャルルがインドシナの空気の中で解放されているのはわかる。

となると、みやちゃんシャルルは――えーと、あまりダンスがお得意でないまさおの代わりに踊る係みたいな……。
黒天使1人バージョン?
愛革の白天使・黒天使も思い出したけど。

それはそうとみやちゃんは素敵でした。
美しいっていいな。
まさおの影らしく雰囲気なども合わせてきて、遠目だと一瞬見間違う。

最後、しゃべったのはびっくりした(笑)。
あ、でも愛革のダブル天使のポエムよりは全然いいです。

●ラスト、まさおシャルルの行先は「あの世」でいいんでしょうか。
みやちゃんに「思うままに行け」みたいなことを言われてましたが、運命の相手・マノンを失ってのち、他に行くところがあるとも思えないし。

あと、エリザで「夜のボート」でシシィが言う「いつか辿り着くところ」を思い起こしたというのもある。

●シャルルの親友・クリストフ・モラン役にカチャ。
貴族らしく生きるフランスの軍人です。

まさおとの歌がとてもよかったです。
カチャの声はあまり好みじゃないんですが、歌はうまいんだなぁと。

シャルルが“道を誤って”マノンと生きることを選んだあと、クリストフが言う自分という親友がいることを忘れないでくれといった趣旨のセリフが好きです。
口ばかりじゃなくて、ちゃんと親友のために犠牲をはらう覚悟を感じるから。

●海軍トリオのゆり・からん・ゆうきは「あ、そんだけですか……?」と言いたくなりました。
特にゆうきが退団なだけに。
ゆりやんのアンリがカロリーヌに思いを寄せてる設定もたいした意味はないのか!

今作は前半は恋愛もの、後半は革命物のテイストでしたが、彼らの海軍士官としての出番は前半のみ。
その後は「●●を探せ!」状態で、民衆のバイトをしている姿を探すのも、それはそれで一興でした。

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月組

Posted by hanazononiyukigamau