『一夢庵風流記』新公感想・3

2021-01-31雪組

●二郎三郎役の真條くんには、本役のヒロさんのような腹芸はない。
けっこうあっさりしていた。
腹芸がないと「ドッカーン」にインパクトがないんだなぁ、という発見をした。

どうしても物足りなく感じてしまうのだけれど、そんなもんを研3に求めるほうが酷である。
研3でそんなんできたら行く末が怖すぎるんである。
だから真條くんは学年にしてはかなり立派にめちゃくちゃむつかしい役どころをこなしていたのだと思う。

蜆売りのときほどのインパクトはなかったけれど、歌もよかった。
立派に進行役をつとめてました。

●奥村助右衛門役の永久輝くんはさわやか。
アイドルっぽい容姿に実力もあるようで、期待の若手というのがうなずける。

セリフの声がよく通って聞きやすい。

ただ、歌で、声を伸ばすときに甘えた感じの響きになるのが気になった。
(「もう戻ォゥれェない~」みたいな歌い方)
鼻にかかるような感じがあって、ちょっと女っぽくなるのね。

●深草重太夫は真地くん。
面白い役どころを楽しげにやってました。
そういや『~大和路』のときもコメディ担当だったな。

上手かったし面白かったけど、どこかほんの少し引いてくれたらよかったかなー。
でもたぶん贅沢な悩み。

●加賀役のさらちゃんはやはり歌が上手い。
そして可愛いのに怖いったら!

加賀と対になる国役のあんこちゃんはソプラノが苦手なのかな。銀橋での歌が……。
忍びの雰囲気はあった。

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