『アリス・イン・ワンダーランド』感想・1

OG

青山劇場で行われた『アリス・イン・ワンダーランド』12月7日13時公演を観てきました。
千秋楽だったもよう。

カーテンコールで座長の瞳子ちゃんが「再演が決定しました!」とおめでたい話をしていたんですが、再演するほどの話か? というのが正直な感想です。

ものすごく駄作だとかつまんないとかいうことはない……と思うんだけど、1幕目、寝ました。
テンポはいい話なんだけど。
歌もうまいし、場面場面はいいんだけど、なぜか寝た。

ストーリーとしては、作家で仕事に追われて家族関係もうまくいかなくなっているアリスが、娘を追ってワンダーランドに行き、自分の欠点などに気づき、現実世界に戻ってから生き直しをはかる話でしょうか。

宝塚版の「アリス~」も現実世界から作家の女の子がワンダーランドに飛び込む話だけど、瞳子ちゃん主演のほうが現実味が重い。
そのわりに話はありきたり。

主人公のアリスが現実の大変さを背負ってずっとイライラ している役で、それが観ていて疲れた。
もし私が結婚していて、子供がいて、彼女くらい大変な仕事を持っていたら、アリスに感情移入できたかもなと思う。
でも私はそういう背景を持っていないから、「ま、大変なんだろうけどさぁ…」「でもちょっとこれはないよね」と突き放してみてしまう。
自分の経験と重ね合わせて感情移入できなかったら、魅力的な主人公じゃないと思うよ、このアリスって。

もちろん、こうやって現実に追われて自分の都合ばかり言い立てていたアリスが、ワンダーランドでの悪夢から覚めて現実を生き直すのがテーマだから、彼女がイライラしていることには意味があるんだ。
でも観ているときはきつかったなぁ。

で、うっかり寝てしまった1幕は、アリスがワンダーランドに行って白いウサギや芋虫、猫などと出会うんだけど、良くも悪くもショーみたいでした。

歌も踊りも楽しい。
けどそれだけ。
話に深みはない。

自分の話になるけれど、どうも私はどっぷり重くてがっちりしてる話のほうが好きらしい。
少人数のストプレをずっとみてるほうが合ってるのかも。

宝塚はまた別なんだけど、外部の舞台で求めるのはこういう明るくて重くなくて軽く観られるものじゃないんだな、ということに気づいたのでした。

0

OG

Posted by hanazononiyukigamau