『清盛疾風伝 大いなる武士/DIAMANTE』感想・2
いちばん謎だったのは清盛の人物像。
ざっくり言えば、善人にしたかったのか、悪人にしたかったのかということ。
基本的にはアンチヒーローな作りだなぁと思うんだけど(別にそれはそれでいいと思うし)、そのわりには最後がさわやか全開、あっさり義朝と楽しく仲よくしちゃってて、いきなり物語のカラーが変わったもので観てる私は非常に困惑しましたわ。
JUNE寄り(笑)だったのがいきなり青春物にならないでよー!
それと、本気でヒロインは誰なんですかっていう。
後白河とやりあったあと、明らかに常軌を逸した言動の清盛に「私の声が聞こえないのですか」と言う時子。
そんなふうに誰の声も受け付けなくなった清盛を、あっさり変えるのはあの世の義朝だからねぇ…。
――えーと、以下 腐 注 意 。
今回の、清盛と義朝の話です。
真麻くんが2番手をつとめるとBL世界になるのはこの世のお約束事項なんですか?
亡霊だから妖しげなライティングになってしまうのはやむをえないとして、清盛と話してる内容がなんだかもう、古式ゆかしいJUNEのようでした。
常盤御前を囲ったのは義朝の女だったからですね。
彼女の美貌云々は後づけの理由ですよね?
頼朝を助命したのは義朝のおもかげを宿してたからに違いないですよね?
2人が争ってるさ中、「義朝さまの声がした」と清盛の寝所にやってきた常盤さんは、義朝さん曰く「毎夜私を思って枕を濡らしている」そうですが、義朝さんを忘れられないのは清盛さんが彼女を放置してるからだとみた。
清盛さんは義朝さんを思うよすがとして常盤さんを手に入れたけど、しょせん本人なわけでなし…。
ていうか、毎夜義朝さんが清盛さんを訪れてるから常盤さんとどうこうなんてしてる場合じゃないんですよきっと。
それを分かってて義朝さんは清盛を責めてるんだな。
亡き夫である自分のことを忘れられない常盤をみて、清盛をあざわらう義朝(真麻くん、少年のような顔していいSだわー)。
どうせなら義朝の前で常盤を押し倒しちゃえばいいのになー、と思ったよ。
あ、そうなったら家族で観れなくなるわ。
しかも義朝さん、死んでるくせに平気で日中出てくる。(見えてないけど)
清盛と後白河の中を裂こうとしてる。
どんだけストーカー。
――と、まぁこんな感じにとってもアレな作品だったんですが、いちおうは「狙ってはいるけど非公式だよな」「ま、私の妄想入ってるよな」と思ってたんです。
が、ラストシーンで、亡くなった清盛をあの世で待ってるのは義朝さんですよ。
さっきまでダーク入っちゃってた清盛さんは、若き日に戻ってピュアなさわやかさんになってんですよ。
清盛さんに正気を取り戻させたのはヒロイン・時子じゃなくて義朝さんですよ。
愛のパワーすげぇ(笑)。
あの世で再会した2人はなんかいちゃいちゃしてんの。
「戦わないのー?」「うん、もういいやー」みたいなノリ。
しかも生前の話に及んでは「お前と同じものを見たかった」とか言ってたよ…?
常盤さんを囲った理由も、「お前(=義朝)の愛したものを知りたかったから」とか言ってたよね……?
それただの恋じゃね?
あと「見果てぬ夢を2人でみたい」みたいなことも言ってなかったっけ。
(ちょっと記憶はあいまいだけど。)
なにこの公式が病気状態は。
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