タイミング
よく言われるけれども娘役人事って水ものだ。
すべては相手役やタイミング次第。
そりゃ、ごく一部に例外はあるとしても。
またも、80期代の娘役がトップを目されながら退団する。
ええ、アリスですよアリス。
驚異のツンデレ系88期娘役。
この前のカチャバウ(ジュシャント)のヒロインが餞別だと言われていて、私も(その可能性はかなりあるな)とは思っていたけれども、実際こうして名前が出るとやっぱり重かったりする。
アリスといえば、彩音ちんを抑えてすみれ賞とってたんだよね。
すみれ賞→トップになる割合は半分ちょっとくらいなんだけど、かなり期待されていたことに変わりはない。
でもトップにはならなかった。
そこそこ歌えるし芝居できるしなんたってとんでもなく華がある。舞台で目立ちまくる。
スタイルはちょっと…だったけど、衣装次第でなんとかなる部分も大きい。
彼女に似合う男役(という言い方は、宝塚的にはたぶん変だけどさ)がいなかったとは思わない。
例を挙げれば、タニオカさんと合ってたと思うしね。ほかにも、きっといた。
でもならなかった。
なれなかった。
一番の理由はタイミングなんだろうな。
男役との相性うんぬんじゃなくて、もっと内部の人が考えた、政策的な意味合いでの。
何年もお待ち状態だったかなとなあすあたりをなんとかトップに就任させて、劇団的にはちょっぴり肩の荷を下ろした感じになって。
その後任を考えたあたりで、――どこかでキュッと曲がった。
「これからの娘役トップは若い子にしよう、90期以降から選ぼう」って。
推測にすぎないけどそんな印象だ。
ああ本当に若返っていくのね娘役トップ。
方向性としてはべつにいいけど(実力が備わっていて、特殊な立場になる心構えができていれば)、タイミングが悪かった娘役を考えるとちょっと心が痛む。
2006年発売の娘役本、宙組メンバーが誰ひとりとしてトップにならなかったことに驚愕する。
そして「中卒娘役はトップになれない」の呪いは続くのか。
『ジュシャント』のジジ、かわいかったよな。
2幕のスターオーラがすごかった。
あと「お兄ちゃん!」ってしゃべるときのアリスが好きだったな。
『パラプリ』のマギーとか『ネバスリ』のドロシーとか。
(七帆マイルズのシャワーシーンを覗こうとして兄・蘭とむに止められるという素敵すぎる役だった…)
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