『二人の貴公子』をみたんだ・2

みりお演じるアーサイトは落ち着いた役。老成した、と言ってもいいような、穏やかで優しく激情を秘めた役。

穏やかで優しい役も、下手するととらえどころのないインパクトのない人物像になりそうなものなんだけど、そこは貫禄でやりきった。
きちんと生きた一人の人物としての性格を見せた。ものすごくいい男だった。

突っ走るまさお=パラモンとそれをなだめるみりお=アーサイトのやりとりがいい。かわいいいいい。

でもアーサイトさん、穏やかなだけじゃないから。
旅の騎士=紫門ゆりや氏の剣を奪うときの目のヤバさがまた素敵で。

みりおといいまさおといい、狂気の出し方がなんか手馴れてるなぁ、上手いよなぁ、と感心してしまった。

普段の穏やかさと、常には隠された野性のようなところのバランスがうまい。
きちんと地続きになっていて、同じ一人の人物の多面性として見えた。

だから終幕の、悲劇に納得がいく。
パラモンの運命を知って黒馬を荒々しく乗り回していたという話が泣ける。
そして森番の娘が「パラモン!」と叫んだときのアーサイトの行動。

舞台では求愛者の語りのみなのにここで泣けた。
瞼裏に浮かぶようで。

それからエミーリアにパラモンが土産の布を渡すところも見てしまって引くところ。
エミーリアのことはもちろん愛している。
が、それと同様にパラモンのことも大切に思っている。
それがよく伝わってくる。

まさおにも思ったけど、芝居といいダンス(戦いの立ち回り)といい歌といい、ほんとに穴がない。
ビジュアルもきれいだし、華があるし。
みりおなんてまだ新公学年だよなぁ…。

加えてみりおは勢いで演じられない役ができる。
落ち着いた役。老成した役。
若手が演じるとそういう役はとらえどころがなくてぼんやりとした印象になりがちなのに、みりおはそうじゃないんだ。
なんなんだこの人。

しかしだ。
老成した落ち着いた大人の役ができるといっても外見がいかにも若いんだよね。
どうにも10代。頑張っても20代。
今後30代くらいの役がきたときに外見的に作りこめるのか、観客を納得させられるのか、と心配してしまった。
今回のが良すぎて…、って、いらん心配かもしれんけど。
中身はたぶん問題ないんだけどね。

《追記》

みりおってのけぞったときに見える鼻の穴のカタチがむちゃくちゃキレイなのな。
変なところで感心してしまった。

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