『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』感想・2

6月に大劇場で観た『巡礼の年』の感想の続き。
はい、大劇場です。
今とはちょっと配役が違う部分もあるでしょうね。(休演者が出て代役が立つなどしているそうなので)
・ガチでピアノを弾くかれーちゃん。
2回くらい弾いてましたね。
もちろんアクロバティックな弾き方のところはガチ弾きではないでしょうが、でもすごいなぁ。
(つい新公のだいや頑張れ……!と思ったわ)
そうとう上手いんですよね?
リストの演技をしながら、かっこよく「魅せる」ために弾くのって大変だろうなあ。
ええ、非常に麗しくかっこよかったです。
髪の毛ふぁっさー!なのも好き。
顔も手も髪の毛の先までも美しい。さすがかれーちゃん。
かれーちゃんのリストは、オーラバリバリにご婦人方を悶絶させ、ときに失神させながらのスターぶりはもちろんはまるわけですが、彷徨の果てに神に仕える姿もまたしっくりくるわけです。
・通称ピアノだんじりでは、愛蘭みこちゃんがツボ。
めちゃくちゃ可愛い上に、気持ちが伝わる芝居してる。
大きな役ではないけど、お芝居が上手くて可愛い娘役さんって大好きだ。
(そしてこの場面の姉の感想は反対側にいる男役メインで、血を分けて同じ家で育った姉妹でもほんと観るところ違うな……ってなった)
しかしだな、『冬霞の巴里』のせいでみこちゃんを見るたびに「ぼくのーーーエルミーヌーーーー」が脳内で流れるようになっちゃって……。地味に困る。(笑えるから)
だんじりメンバー、男役さんも徐々にノリノリになってくのがおかしい。
・ひとこはジョルジュ・サンド、女性役です。男装の麗人と呼ぶべきか。
高めの独特な声がすごく合ってましたね。
しょっぱなからかれーちゃんと色っぽいシーンもおありで、オペラグラスがっつり握って見たわよ!
サンドさんはリストを煽る煽る煽りまくる。
自分がどうふるまってどう言えば人が動くかわかってるのが怖い。
まどか演じるマリー・ダグー伯爵夫人と駆け落ちして第一線の貴族社会から離れたようなリストを焚きつけられたのは、リストの持つ空虚さを理解してたからなんだろう。
天才同士だからわかるのか、似たもの同士だからわかるのか。
・まどかに仕事を譲っちゃうひとこ。
百合ですか、美味しいです。
助け合う女子たちの姿が好きだ。
・マイティーは本人のピュアさが生きた役。
ピアニストで作曲家のフレデリック・ショパンです。
筋肉自慢の、なんなら脳筋キャラを当てられがちなところがあるけど、マイティーの本質としてはショパンのような繊細な優しさなのかなと。
そしてかれーちゃん演じるリストがどれだけ仰ぎ見て希求してもたどり着けない才能を持ち、かつ人としても手が届かない魂の美しさが現れていました。
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