『へぼ侍』原作本を読んだんだ

2023-09-24OSK

先日、OSKで上演された『へぼ侍』の原作本を読みましたよ。
面白かったです。

公演はセリフが歌舞伎的なものでその手の物に慣れていない人には言葉がかなり難しかったのでは……と思う脚本でしたが(でも面白いのよ)、原作本はふつうの日本語で書かれていました。そりゃそうだ。

物語を読み進め、翼くんたちの作った舞台がまざまざと蘇るようでした。
というか、OSKの人たち、ほんと上手くてすごかったよね。
演技も、演出も。
翼くんはなんであんなに17才を演じるのが上手かったんだ。びびるわ。70代にならんとする後年の姿もね。
朝の連ドラも楽しみにしてます。

原作本だと舞台以上に歴史上の有名人たちが出てくるのも面白いです。乃木希典とかね。

原作を読むと舞台の解像度が上がって楽しいんですよね。
主人公・志方錬一郎は「パアスエイド」(説得・説諭)の概念を犬養毅(犬養仙次郎)に学んだから、後年、出版社を作ったのだなぁとか。
ただ、当の犬養は「話せばわかる」と言うも「問答無用」とパアスエイドを拒否されて二・二六事件五一五事件で亡くなるわけで、やりきれないものです。

いきなり宇宙空間が出現した西郷との邂逅も、原作からほんとにそんな感じでした。

あと単に私が言葉を耳で聞くより文字情報で受け取るほうが得意だから、戦況や地理的な位置関係などが分かりやすかったです。

『へぼ侍』は再演が決まってるので、もしご覧になるなら原作は読んでおいて損はないです。

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OSK

Posted by ゆきたろ