『二人だけの戦場』感想・4

花組公演感想,花組

・見る前は期待してなかったんですが、花組『二人だけの戦場』が思いのほか面白い…!

これまで再演されてなかったのは1本物でショーがつかないからかな。
全ツとかだと2本立てとかのほうがいいだろうし、風共みたいにネームバリューのある作品でもないし。
でも今回好評だったので、役者がそろえばまた再演を見たい。

・まどかの正塚ヒロイン、すごくいい。
ライラの「ああ」とか「うん」とかがとても自然で、その場の感情で出てきたセリフに聞こえるのが驚きでした。

感情で動くヒロインで、「殺すの?」などとズバッと本質を突いた物言いをするのが観客であるこちらにも刺さります。
だって「戦場」だもの、どんなにオブラートに包んでも生きるの死ぬのの世界だよね、というのがグサグサくる。

・「ア・ル・メ・イ・ラ」には(縦書き文化圏…?)とツッコミ入れたくなりましたが。

主人公・ティエリーの人の顔と名前を覚える能力がすごすぎる。
羨ましいわ。

でもこれはティエリーがただ記憶力がいいというわけじゃなくて、ロマであってもちゃんと人扱いしている(ノヴァロたちのように虐げる存在ではない)ということなんでしょうね。

・今回、らいとがめちゃくちゃよかった。
ヒロイン・ライラの兄のアルヴァ役です。

虐げられた者の暗さと熱さと。

このレベルがコンスタントに出せるといいなぁ。

・自分は腐だと自認しておりますが、クェイド少佐(キョンちゃん)とハウザー大佐(りんきら)でそういうのを考えておられる方もいらっしゃるということで、私はその域にはまだまだやなと思いました。

・さおたさんのシュトロゼックといい、おじさんが多い芝居でした。
どれもやりがいのあるいい役だよねぇ。

・パレードでことのちゃんがうららちゃんより内側にいたのはびっくりした。
でもいい役だったし、いい演技だったもんねぇ。

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