『DEATH TAKES A HOLIDAY』を見たんだ・1

月組東急シアターオーブ公演『DEATH TAKES A HOLIDAY』6月24日(土)16時からのライブ配信を見ました。

面白かった!
ざっくりした感じでは、曲調が『ファントム』な明るい『エリザベート』でしょうか。
(まぁ作詞・作曲が『ファントム』のモーリー・イェストンだしね)
コメディ部分が楽しい。

主人公・死神を演じるれいこちゃんの美貌と歌唱力と演技力とキュートなコメディエンヌぶりが生きた良作でした。
おだちんを始めとして、るね、れんこん、ヤス、七城くんといった男役陣も、みちる、りり、おはねといった娘役陣にも実力発揮の場がある。

笑わせる場面もありながら、2幕初めのさち花のシーンや、半ばすぎのじゅんこさんとみちるのシーンでは泣かされました。

キャラクターとして一番気になったのは海ちゃん演じるヒロイン・グラツィア。
サーキへの恋ゆえに一緒に永遠に旅立つことを選ぶ。つまり、死。

グラツィアはおそらく子どもの頃から死に憧れている死にたがりですよね。
それが洞窟の恋人の悲劇に浸ったり、スピードを恐れないところにもつながっていて。
だから「子ども」の感情としては、元から交通事故で亡くなってた彼女が死神/サーキと一緒に旅立ってもいいやん、と思ってしまう。

でも親にしたらたまったもんじゃないよね。
元々死ぬ運命だったからといって受け入れられないよねぇ。
子どもはだれか生きていればいいというものでもないだろうけれど、ランベルティ公爵夫妻は息子もすでに亡くしているのだし。

おだちん=ランベルティ公爵は娘の代わりに自分を連れていけ、という。
おそらくそれは無意味なことだけれど、子どもを想う人間の感情はサーキに伝わったはずだ。
だからサーキは1人で還ろうとする。――叶わなかったけれど。

ところで、死神の休暇中に生き永らえた人たちは、休暇のあと一斉に亡くなるんだろうか?
それはそれで大忙し。
私としては、なんとなく亡くならない気がする。

でもダリオ・アルビオーネ男爵(=じゅんこさん)の足腰の痛みは戻りつつあったしなー。てことは「死」に近いものも戻るのか。おそらく、エヴァンジェリーナ・ディ・サン・ダニエッリ公爵夫人(=みちる)の症状も。

ていうか、死ぬ人を決めるのは自分サーキじゃないって言ってたしな。
もっと上位の概念がいるっぽい。神かなにか?
てことは、上位の概念が決めた使者を連れてく仕事は休暇明けにやらなあかんのか。大変だな、サーキ。

でもこの休暇中に溜まった仕事をなんとかしようと思うのって日本人のメンタルかも知れず。
休み中の仕事?知ーらない!休暇中の仕事は受けてないから自分の仕事じゃないし‼︎で通ったりしないのかな。向こうの労働事情的に。

単にフィデレ(=ヤス)やエリック・フェントン少佐(=るね)に死んでほしくないだけです。
グラツィアは去っても、楽しくあたたかい世界は続いてほしい。

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