3月から始まる宙組大劇場公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』の原作、イアン・フレミング著『007/カジノ・ロワイヤル』を読みましたよ。
私、『007』シリーズをきちんと見たことも読んだこともなくて、勝手に渋くてハードボイルドでかっこいい主人公が出てくるものと思ってました。
が、読んでみると思ってたのとなんか違う……。
いや、書かれた当時の読者層や男女観その他を考えるとこれが「かっこいい」ものだったのかもしれない。
が、2023年に生きてる人間としては、それも女として年齢を重ねてきた人間としては、読んでて辛いものがあったりします。
すかした態度で馬鹿にしながら女体は好き、みたいな感じとかがね。
なんで、これを今、上演しようと思うのさ。
宝塚の男役が、それもトップオブトップの真風が最後の公演として見せてくれるから、必ずかっこいいものには仕上げてくるだろう。
その点には疑いはないにしても。
それとは別に、ボンドの拷問シーンはなにを読まされてるのかと思いました。
籐の肘掛椅子の座面を切り取り、そこにすっぱだかのボンドを座らせ、手首は椅子の腕に、脚は大きく開いた状態で椅子の前脚に縛る。
ル・シッフルは玉座のような椅子に座り、籐の絨毯たたきでボンドの椅子の真下に……。
これはル・シッフルさんの性癖なのか、作者であるイアン・フレミングの性癖なのか。
(あ、ル・シッフルさんは自分で売春宿経営をして女に手を出すほどのアレです)
そのまま宝塚の舞台ではできんやつや。
原作でのヒロイン(いわゆるボンド・ガールってやつですか)はヴェスパー・リンド。
次期トップ娘役の春さくちゃんが演じます。
じゅんはなちゃんのデルフィーヌやロマノフ家の面々は宝塚オリジナルの要素なんですね。
退団するしどりゅーが演じるフェリックス・ライターは、ボンドの窮地を救ういい役です。
もえこのルネ・マティスは「マチス」として出てきた人物かな。
ボンドの同僚みたいな役です。
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