『誠の群像』感想・3

雪組

3月に観た『誠の群像』の感想の続き。
2ヶ月以上放置したのは自分でもどうかと思う。
でもまぁメモは残ってたので、記録がてらに。

・だいもんの熱量の高さと、それを抑制しているときのエロさがいちどきに味わえるいい作品でした。
土方さんは理性的で、表面的には冷徹な「鬼」なんだけど、その実、誰よりも愛も情もあるし、義や誠に殉じる人でもある。
内面の熱さを感じさせる演技をしなければならないけれど、それが表に出すぎてしまっては「鬼の副長」土方歳三としてのかたちを為さない。
その兼ね合いを演じられるのはさすがだいもんでした。

贋の虎徹を近藤のために見逃すところがすごく好き。
近藤への情だよね。
贋の虎徹はお小夜の誠意によって「本物」になり、百姓上がりの自分たち新選組は土方の「誠」によって最後の武士となる。
この構造の重なりもいいなと思う。

でもって伏し目のときがとりわけ美しくてなぁぁぁぁ!!
「いいッ……!!」と劇場で身悶えした。

五稜郭で死にに行くところの迫力もすごかった。まさに「鬼気迫る」。
男を見せたわ。

・お小夜に惚れた土方が「送っていく」「荷物を持ってあげる」以上の進展を見せられないのがじれったい。
が、昔の日本人だなぁぁぁぁぁ(あくまでイメージ)感があって、これはこれで好きです。

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雪組

Posted by hanazononiyukigamau