『雪華抄』感想・１
花組大劇場公演『雪華抄（せっかしょう）』の感想を今さら書きます。
ええ、昨年観劇したのを今ごろ……。
●『雪華抄』はチョンパで始まる。
とてもきれい。
着物も色とりどりに美しいし、琳派を思わせるセットがこれまた好みです。
花組生がまたきれいだし。
おかげでどこ観ていいのかわからん！！
なお、３回観劇したうち１回はＳＳ席に座ったけれど、ジェンヌさんが出てくる音や姿はわかりませんでした。
頑張って目をかっぴらいて耳もすませていたんだけれども！
・みりおの安定感というか、トップさんらしさが増したなぁ。
柔らかさと強さが同居して、柳に雪折れなしというけれど、そういう感じの頼もしさを感じた。
しなやかに受け止める強さ。
そしてもちろん美しく色っぽい。
・歌い継ぎの花乃さんの声はほんと独特で、アニメ声系の可愛らしいもの。ビジュアルは大人びてるからなんだか不思議な感じもする。
邦楽的ではないけれど、「女の子が歌ってます！」感があって男役さんとの差別化にはいいと思う。
・かれーちゃんの踊りや表情が過剰に色っぽい。
口を半開きにした色っぽさは好物だ。でも、プロローグでは踊り手の中に一人だけ色子が混じっているようでもあった（『御法度』のかのーそーざぶろー的な）。
初見ではさほど強くは感じなかったものの千秋楽では踊りも回りから浮いていて、これはかなりご本人の踊りやすいようになってしまってるのかなぁ、と。
身体を使いすぎずにもうちょっと……なんか……。
ムラでしか観ていないけれど、東京ではもう少し「日舞」寄りになっているといいなぁ。
・くまくまちゃんのソロが素敵。
衣装も色味が渋めでこれまた素敵。
●「花椿」
松本様の踊りは何公演か観たことがあるけれど、今公演が一番良かった。
踊りの良し悪しじゃなくて、退屈しなさ度合いにおいて。
失礼ながら、これまでは松本様のソロ舞踊は眠りを誘う場面になってることがあったのよ。
でも今回は退屈しなかった。
勝因は音くりちゃんのカゲソロかな？
ドラマティックで聞きごたえがあった。
