『小説すばる』2014年5月号

星組,雑誌・書籍

いつもなら宝塚と縁のない雑誌でも特集が組まれるのが、「宝塚100周年」だなぁと思います。
『小説すばる』でも特集が。

ちえのインタビュー、演出家小柳さんのインタビューのほか、式典で歌われた寂聴さんの歌詞、コラムなどいろいろ出てます。

●ちえのインタビューは2P、写真は4P。

『ナポレオン』について語ってます。
曰く、宮廷服が似合う王子様ではなく、着なれない宮廷服からは野心と野性があふれ、軍服ならしっくりなじむ。皇帝まで上り詰めたときは豪華絢爛なマントを悠然とまとう。そういう変化もルックス全体で表せればと思った、と。

・ラブシーンがむつかしかったという話も。
恋に慣れていない感じを出しつつ観る人がうっとりする美しいシーンにしたいという気持ちがあったと。

――言われてみりゃむつかしそうだ。
一見相反する要素だもんな。

・組のトップスターとしての話も。

今まで下級生を引っ張り上げたり注意して頑張らせたりしていたが、最近は自分が毎公演挑み続け、成長する努力をし続けていれば、それを見たみんながついてきてくれると感じている、と。

――スパルタ体育会系から、「俺の背中を見ろ」的な方向に転換したということかな。

●小柳センセイのインタビューは4P。これが濃い!

人それぞれでしょうが、演出家がどのようにして作品を選定するか、作品を作り上げるかというところが垣間見れます。

・小柳センセイの場合、”この人しかできない作品って、どんな作品だろうか”というアプローチで考える。
最初にプロデューサーや劇団に”今回はどうしたいですか”としっかり聞くところからはじめるようです。

もうすぐはじまる礼くん主演の『かもめ』であれば、プロデューサーと相談し、”将来性のある子なので、あえて、今回は難しくてもちゃんと芝居に向き合えるものをやってほしい”という意向をきいて『かもめ』を提案した、と。

――「育てる」ことが主眼になっているようですね。
これも礼くんに劇団の期待がかかっているからこそ。

また、「青年期から大人になれない感じを今やるのが一番いいかなと思って」とも書かれていました。

・香港映画をよく見るそうな。
95分で、スターを出して、見せ場があって、大団円で終わるところが宝塚と同じ、と。

・ゲーム・アニメは男の子の理想像の変わり方とか、世相がよくわかる。
共感できる女性像も常に考えている。
「プリキュア」「アイカツ」「ラブライブ!」あたりは参考にしたりする、という話も。

――「プリキュア」以下、残念ながらどれもよく知らないのですが、『アリス~』とかはこういうところから生まれたものが大きいのかしら。

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