『バラの国の王子』感想・3

今回の公演で一番疑問だったのがまさおの王様。
ほんとうにいろいろと謎でした。

まず、先代の王(きりやんの父)と今の王様(きりやんの弟)の2役をさせる意味がよくわからなかった。

王様って出番がさほどでもないから…、という配慮込みで、親子を同じ人が演じるという面白さを狙ったのかなとは思うんだけど、別に面白くなかった(ばっさり)。
単純に言えばインパクト不足。
キツめに言えばまさおの演技力不足。

で、善良な先代の王が妹君の魔力によって暴君になる、というところもなんだかな。
単純に言えばインパクト不足。
キツめに言えば(以下略)。

そしてなにより王様のあり方が微妙。
まさおの演技の問題なのかキムシンの判断なのかよくわからないんだけど、どっちつかずな感じがした。

プログラムの出演者インタビューを読むと、いろいろと考えてるんだなとは思う。

単に我儘で“イヤな奴”に見えないように。
王の育ってきた環境からすると、なにごとも悪気なくやっているのだと思う。
王の持つ寛大さや風格が出るように。
最後の場面に繋がるように深く心情を掘り下げて――というふうに。

けれど、それはこの舞台で求められているものだろうか。

回りやストーリーが「おとぎ話」感満載なのに、上記の考えが「王様」というものを中途半端に小難しくしてる。
自分の望みのためなら傍の迷惑を顧みない力押しの悪役として出るか、他人のことを考えられないけれどちょっとマヌケでかわいい若者としてコミカルな演技をするか。
どちらかのほうがバランスがいい気がした。

2番手(の役)がビシッと決まらないと公演のテンション自体が下がる。

ぼやーっとしたおとぎ話の世界の中で小難しく考えてそうなまさおは、舞台の上でバランスと精彩を欠き、いつもよりこぢんまりとして見えた。

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