2023年『レビュー in Kyoto』感想・1

OSKの京都南座公演『レビュー in Kyoto Go to the future~京都から未来へ~』を観てきました。
作・演出・振付は上島雪夫氏。
11月19日(日)11時公演です。

私、今までOSKを観劇するときに「予約する」というシステムを使ったことがほぼありませんでした。
実際のところ当日券で買えちゃうんですよね。
当日券は前売より500円高くなるとかあるけど、急に思い立っていく身にはそのほうが都合がいい。

で、今回もそうして、当日券売り場でチケットを買ったんだけど、OSKでこんなに席が売れてるのは初めて見ました。
今まで当日でも1階席を買えたし、2階席、3階席でもなんだかんだ前方があった。
でもこの日は1階席は売り切れ、上方階も後方や端しかない。
完全な満席ではないものの、めちゃくちゃ席が埋まってます。それはもう、感動的なほどに。

NHKの朝ドラ『ブギウギ』の影響でしょうね。
OSKの皆さんが「梅丸少女歌劇団」としてすてきなレビューを見せてくれたこと、そしてなにより「橘アオイ」役の翼くんがブレイクしたからね。
役も芝居もよかったし、その後のNHKの関連番組でもご本人の素の魅力が出せた。
そしてなにより、これがきっかけで劇場に来た方の評判がよくて、追いチケなどもあったよう。

驚きつつ3階の最後列で観劇しました。
宝塚もよくB席で観てますし、前方席には前方席の、上の階には上の階なりの楽しさがあります。

『レビュー in Kyoto』は今年2月に観た『春のおどり』とは後半が同じ、70分ノンストップレビュー。
前半は2月の松竹座では「レ・フェスティバル」という洋物ミュージカル系だったのが、秋の南座では京都らしく和物レビューになっていました。

さまざまな歴史上の人物や物語の人物に遊女も絡み、狂言回しのような黒燕尾姿の華月さんが「踊り続ける」と歌って、後半の洋物につながる構成が面白かったです。
和物だけど男役はブーツだし、娘役はドレスに打掛、しかも遊女の皆さんはおみ足を惜しげもなくご披露という「なんちゃって和装」「ネオジャポネスク」系。
つっこみたくはありますが、これはこれでレビューらしくて好きです。

時間的な制約も大きいので、登場人物の深いところは描きようもない。
ただそれでも、京都と縁のある歴史上の人物をビジュアル最優先に見せる。
舞も殺陣も華麗で楽しかった。
この人とこの人が同時に出てるってどういうこと?」などと深いことは考えまい。

・続く洋舞レビューは春の松竹座公演の続演。

前回は碧くんの性転換に衝撃を受けすぎてかなりの脳の容量が持ってかれた公演でした……。
(その公演を最後に男役に転向するけど、先んじて出たスチールがすでに男役姿。でも舞台に立ってるのはラスト娘役だった)
感想も途中で止まってますね。探せば書きかけのメモは出てくると思うんだけど。

で、再演で観たショーですが、やはり楽しかったです。
碧ちゃんが碧くんになってる!!という衝撃のような衝撃ではないような、言ってみりゃ確認をして、ほんとに男役になったんだねぇ、と。
(OSKはたまに娘役から男役への転向があります)

そしてなにより南座の客席がいっぱいなことに、感無量になりました。
去年までを知っている身としては、翼くんを初めとするOSKのみなさんが朝ドラ『ブギウギ』で残した爪跡は本当に大きいなと。
客席に咲く桜パラソル、綺麗でした。

終演後のご挨拶でトップスター・楊さんが言った「レビュー文化を愛してください」という言葉が身に沁みました。
楊さんはOSKのトップスターだし、OSKは宝塚ではないのだけど、もう一つのレビューをする劇団である宝塚が嵐の中にあるだけに…。
もしや渦中の宝塚にも心を寄せて下さったのでしょうか。

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