『PR×PRince』感想・1

雪組

雪組バウホール公演『PR×PRince』3月30日(土)14:30公演を観てきました。

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・ものすごいてんこ盛りです。
ギャグ、コメディ、コント、ネタ的なものが満載。
これでもかこれでもかと「笑えるネタ」を繰り出してくる。
これがデビューになる町田センセイはサービス精神旺盛なお方のようだ。

ただ、「笑えるネタ」が多すぎて「笑えるはずのネタ」みたいに感じた。
はい笑って―、ここ面白いから笑って―、テロップ出しとくからよろしくねーみたいな雰囲気。

観劇が趣味の王妃様(ヒメ)が「初日とー、中日とー、千秋楽くらいは見たいわよねぇ」と客席に語りかけるようなところとか、3王子の一人が文通していたことに「今どきお手紙って!」とツッコミを入れるところなんかは、ヅカファン相手のメタ的なネタと思われる。

ほかにも早口言葉とかダジャレとか、いろいろ。

分量が多すぎてちょっと食傷したかな。
なにもないよりは、たぶんいいんだけど。

そしてやってるジェンヌさんは素晴らしかった。
あの早口言葉、シロウトの私には言えんわ。

・ストーリーはかなりライト。『A-EN』(ありちゃん版のほう)を思い出した。
キャラ物なので、若手中心でも演じやすい。
ひとこもじゅんはなちゃんも芝居がうまいイメージはなかったけど、キャラ物ゆえか今回はすごくよかった。

そのぶん、あやなちゃんやあみちゃんといった芝居がうまい若手には「勿体ないなぁ……」と。
美しいしキラキラしてるし、こういう作品での見せ方も勉強だろうから……とは思うけど、どうしてもがっつり文学作品とかを観たくなっちゃんだよね(特にあやなちゃん)。

2幕最初にお客さんに話しかけてたのはアドリブかな?

「君はどこに住んでいるの?高層マンション?ベランダから落ちるなよ。落ちていいのは恋だけさ。――間違えた、落ちていいのは俺だけさ」
みたいなことを言ってました。
言い直すのがあやなちゃんの律義さなのか、そういうキャラなのか。

・主人公とヒロインは科学者設定。
だけど、科学の話が相当うさんくさい……というか、かなり適当に言ってないか?と感じた。
海馬の帝王なイケコとか、ダーイシとか、若谷とか思い出したぞ。
むつかしい用語出しとけばヅカファンにはわからんやろ!みたいな印象を受けた。
(実際わからんかった)

・「おいでよペキエノ」の歌は耳につく。こういうお花畑ソング、けっこう好きです。
「1度きたら好きになる、2度目には大好きに、3回目には住みたくなる」みたいなのはいいとして、「1回きたら友達に、2回目は親友に、3回目は家族になる」とか歌われた日には「マトカ!!!!」と心の中で叫ばずにいられなかった。
ネモ大好き。

・あ、ひたすらにライトなお話なので、ムカつき要素はたぶんないです。
でも3王子たちのお相手が決まる大団円、あれをみんながお祝いしてる気持ちがわからない。

お嬢様たちは、王子のお相手候補として舞踏会に招待されたんでしょ?
(お嬢様たちはそういうこと知らないんだったっけ?)
でも今から握手会があるとか言ってたでしょ?
そこですでに全員に相手ができている状態って、どうよ。

某女性アイドルのバスツアーとか、某男性舞台俳優のファンミ(ファンにとってはいずれも天国から地獄)に近いんじゃないかと思うのだが。

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雪組

Posted by hanazononiyukigamau