流行も何回りかすれば・6

歌劇・グラフ

『宝塚グラフ』1970年6月号を入手しました。定価170円也。
表紙は大滝子さん。

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時代のせいなのかカラーポートがほとんどありません。
表紙をめくった1枚目だけが今と同じフルカラーで、基本はセピアっぽいの、そしてなぜか真ピンク。
なぜに真ピンク……?

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ちなみにこのページは「私生活拝見」ということで、当時のジェンヌさんの自室なのでございましょう。
男役さんでもクマや犬のぬいぐるみやら女の子のお人形やらが普通に飾られています。

この時代のジェンヌさんだとほぼ存じ上げないのですが、左上ページの立ともみセンセイはわかるぞ。(ヅカメイク教えてもらったことあるし)

左下の美里景さんもお名前だけは。
美里さんについては「一六八糎のタッパは四百名ほどのタカラジェンヌの中でも五位のランク。」と。
168センチが相当な長身だった時代なんですね。
そんな彼女でもミニスカート姿です。

また、身長については「対談・若い二人」というコーナーで、とある男役さんについて「タッパは一五六糎、男役に文句なしの背丈である。」と驚くようなことが書かれています。
誤植だと言われれば納得なのだけれど、40年以上前ならそういうものなのかしら。

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「海外ポート特集」というのがあるんですが、合成だよね?

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「マイカータカラジェンヌ大パレード」というコーナーが。
ジェンヌさんが自分の車と一緒に写真を撮ってるんですが、時代も時代なのでナンバープレートを隠してません。

普通におしゃれな写真も多い中、なぜかレオタード姿で決める娘役……。
ごめん、面白すぎる。

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読み物も面白い。
「水代玉藻司会の星組座談会」にはこんなことが。

 水代「『君の名は』の時、春日野八千代さんが休演やと楽屋で聞いた相手役の新珠三千代さんが、代役の人の相手役するのは私はイヤヨ!いうてサッサッと帰ってしまいはった」(笑)
 初風「ほ、ほんとに帰ったんですか?」
 水代「私は春日野さんと二十日間もお稽古してそして舞台でやってンです、代役の人とは芝居できません、代役の人には代役の相手役がやればいいのよッ……というてね。でもちゃんと理屈は合うたあるし」(笑)

昔ってフリーダムだよなぁ。
あまり細かいことを気にしてない気がする。
今だと「こういうことが知られたら問題になるかな」などと過敏になって、載せられないと思う。

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