『一夢庵風流記 前田慶次』感想・2

・幕間に近くの席の人たちが感想を言い合っているとつい聞き耳を立ててしまうのですが、

「お芝居の最後でかなとくんどこにいた?」
「お父さんと一緒にいるはずだよ。一番後ろの台の上」
「いなかったよ」
「でもそこしかいる場所ないと思うよ。同じチームだもん」

――あのねー、うしくんはラストは下手花道だよ。
台の上は死んだ人チームだもん。
うしくんは生き残って徳川チームだよー。

と、横から口をはさみたくなってしまいました。
怪しまれるのもイヤなので黙ってましたがそういうときは声をかけたほうがいいのでしょうか。

うしくん演じる庄司甚内さんはその後吉原遊郭の祖となります。
『~大和路』で遊女を前に小さくなっていた与平さんがこんなことに! と思うと笑えます。

・まっつ(雪丸)とせしる(加奈)が死後に仲良くしてるのがなんともね。
お前らー! ラブラブイチャイチャしやがってー! とつつきたくなります。
慶次とまつに倣って「ばーか」とか言い合ってたら楽しいなぁ。

・ていうか、雷鳴を轟かせながら登場するまっつの雪丸さんに、これは原田作品だったろうかと思いました。

・雪丸と加奈のラブシーンはエロイなー。
つい食い入るように見てしまう。

おかげで同時に行われる慶次とまつのラブシーンがろく見れないったら。
こちらはこちらですごく見ごたえがあるというのに!
まつさんの側から行くというのがいいのよー!

・あゆっち演じるまつはいい女でした。
自分の意志で動いていくのがいい。

運命に流されていなくて、自分があって、情があって……。
慶次がまつに惚れるのがもっともだと思えるヒロインでした。

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コメント

  1. hanihani より:

    友人たちが会社のおじさんたちを連れて観劇してくれましたが、
    おじさんたちは「まつはあれでいいのかっ!」
    「前田利家がかわいそうすぎるよーー」と
    意外にも利家ファンが大量に出来上がったそうなり。
    うんうん、あの情けなさもなんとなく空気読んで
    八方美人に暮らすところも
    あのカッコイイ馬が欲しいよ!とか思ってしまうところも
    おじさんたちは共感を得るらしいです(笑)
    ちなみににわさんは「~でござる」とか時代ものの言葉が実にスムースに出てきて
    自分でもきっとあの時代に前は生きていたと言ってました。
    あの髪型とかものすごい馴染めてるそうですわ。

  2. ゆきたろ より:

    >hanihani さま
    面白いお話をありがとうございます。
    男性の視点だとそうなるのですね。
    「あのカッコイイ馬が欲しいよ!」は男性というより男の子っぽいです。
    少年の心を持ち続けてる感じ。
    あの髪型で馴染めるにわさんというのもすごいです。
    なかなか女性では少ないと思います。

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