『ファンキー・サンシャイン』感想・2
ショーの主役は蘭とむのようだった、という話のつづき。
つなぎのみっさまと神様4柱の場面のあと、昭和歌謡メドレーになります。
第2場の「太陽族」。
正確には昭和歌謡なのかどうか知らないものも多々あるのですが(無知なもんで)、雰囲気がとっても昭和。
花組のショー『ASIAN WINDS!』で服部ナントカ氏メドレーがあったじゃないですか。あんな感じ。(といっても、ぜんぶとおして見たことはないんだが)
筋としては恋に奥手な「草食系」の学生2人(蘭とむとアリス)がみっちゃんの助けを借りて無事恋を成就させるというもの。
(草食系という流行り言葉を使ったのはいいが、ダーイシはこの言葉の認識を誤ってると思う。)
登場は2人ともダサいかっこう。ごっついメガネをかけたりしてる。
それをとったあとも髪型がやたら古風だったり動きがガクガクしてておかしかったり歌い方にやたらコブシを入れたり本気でキザって太陽族の人たち(珠洲さんとかみーとか)にツッコまれたり…。
それがやたらかわいいんじゃ――――!!!
なんでこういうダサいことを本気でやって笑わせてくる蘭とむはかわいいのだろう。
反則レベル。
組んでるアリスがまたアリスで、存在自体が異常にかわいいから。
この2人が銀橋でモンキーダンスとかやりはじめたときにゃーもう、もだえずにはおれん。
それも蘭とむがやりはじめたのをアリスがちょっと怪訝な目で見つつ真似してみるとかさ―――!!
それにつづくのはゆひすみの第3場「サン・フラワー(ひまわり)」の場面。
ヘタレなお天気レポーターゆうひさんと人気お天気キャスターすみ花がみっちゃんの力を借りたり遊ばれたりしながら恋を成就させるという筋。
これもかわいいです。
はじめの銀橋渡りのヘタレな顔やら、頭に変な花をつけられつつ踊るゆうひさんとか、ゆひすみのバカップルぶりとか。
カメラマンみっちゃんの邪魔の仕方も最高。
ゆうひさんにお尻蹴られてましたが。
みててこそばゆかったです。
ゆうひさんの若ぶりっぷりも、ゆひすみのイチャイチャ感も。
第2場も第3場もわりあい似たような雰囲気。
ちょっと古臭くかわいらしくおもしろい。
ふしぎなことに、ゆうひさんは「若いときこういうのやらされるよね」感があるんですが、蘭とむの場合こういうのをやっても「現役」感があるんだよね。
蘭とむが若手なわけもないし若々しい雰囲気なわけでもないし顔も若くないし実際若くない(きっぱり)。
なのに、なんで若手にホイっと振られそうなコメディっぽいのをふつーにやれちゃうんだこの人。
変だ。
現役でやれちゃうって怖いわー、場を支配しきってるってことだもの。
ゆうひさんの場合、「あのゆうひさんがこんなのをやってることがおかしい」というのが何割か加算されてると思う。
宝塚そのものを初見の人や、ゆうひさんのキャラについて予断のない人には無関係の部分ね。
が、蘭とむの場合、ふつうにおかしいんだ。
彼女のキャラに予断があろうとなかろうと、笑いの度合はさほど変わらないと思う。
もちろん、そんなのは想像にすぎないけど。
蘭とむのショースターっぷりはすごいな。
どんな場面でもガシっと鷲掴みにしてくる。
掴み方はもちろんそのときどきで変わるけれども、観ている側が掴まれることに変わりはない。
ちなみに、アリスが退団ということもあってか「太陽族」のシーンはかなり長かったです。
測ったわけじゃないけど「サン・フラワー」よりは長いだろう。
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