2月27日の会見その他について。
気持ちがまとまりませんが、記録として書き残しておきます。
遺族側代理人の会見と「訴え」
昨年宙組生が亡くなった件につき、2月27日に遺族側代理人が会見を行いました。
Youtubeで見れるので貼っておきます。
とても重い内容で、ここ3日ほどなんとなく体調が悪かったのはこれを引きずってるのかもしれません。
結局のところ宙組再開の流れにはつながっていないのですが、やむを得ないのかなと思わずにいられない内容でした。これまでの経緯や阪急・劇団側の問題点をきちんと整理され、言語化されるとね。
特に重かったのは「妹」さんからの「訴え」。(もちろん誰のことかなんて百も承知ですが、あえて書かずにおきます)
以下、神戸新聞NEXTより引用します。
<訴え>
妹(宝塚歌劇団現役団員)
私は遺族として、大切な姉の為、今、宝塚歌劇団に在団している者として想いを述べます。いくら指導という言葉に置き換えようとしても、置き換えられない行為。それがパワハラです。
劇団員は宝塚歌劇団が作成した【パワーハラスメントは一切行わない】という誓約書にサインしています。
それにもかかわらず、宝塚歌劇団は、日常的にパワハラをしている人が当たり前にいる世界です。
その世界に今まで在籍してきた私から見ても、姉が受けたパワハラの内容は、そんなレベルとは比べものにならない悪質で強烈に酷い行為です。
厚生労働省のパワハラの定義を見れば、姉が受けた行為は、パワハラ以外の何ものでもありません。
宝塚は治外法権の場所ではありません。宝塚だから許される事など一つもないのです。
劇団は今に至ってもなお、パワハラをおこなった者の言い分のみを聞き、第三者の証言を無視しているのは納得がいきません。
劇団は、生徒を守ることを大義名分のようにして、パワハラを行った者を擁護していますが、それならば、目撃したパワハラを証言してくれた方々も、姉と同じ生徒ではないのですか。
そもそも【生徒】という言葉で曖昧にしていますが、パワハラを行った者は、れっきとした社会人であり、宝塚歌劇団は一つの企業です。
企業として、公平な立場で事実に向き合うべきです。
スケジュール改革や、各種改善策に取り組んでいるような発表をしていますが、姉の死を軽視し、問題を曖昧化しているとしか思えません。
これ以上姉と私たち遺族を苦しめないでください。
姉は体調を崩している訳でも、入院している訳でもありません。
二度と帰ってきません。
姉の命の重さを何だと思っているのでしょうか。
劇団は、「誠意を持って」「真摯に」という言葉を繰り返して、世間にアピールしていますが、実際には、現在も遺族に誠意を持って対応しているとは思えません。
これ以上無駄に時間を引き伸ばさないでください。
大切な姉の命に向き合ってください。
神戸新聞NEXT
血を吐くような言葉です。
痛みが、怒りが、言葉のかたちを借りて飛び込んでくる。
劇団は、生徒を守ることを大義名分のようにして、パワハラを行った者を擁護していますが、それならば、目撃したパワハラを証言してくれた方々も、姉と同じ生徒ではないのですか。
そもそも【生徒】という言葉で曖昧にしていますが、パワハラを行った者は、れっきとした社会人であり、宝塚歌劇団は一つの企業です。
ほんとうに、そうなんですよ。
生徒を守るという大義名分はだれのためのものか。阪急や劇団自身の保身のためではないのか。
いくらすみれの園に住まうフェアリーといっても、それにかこつけた非道を見て見ぬふりをしてよいわけではない。まして、確固たる上下関係のある中で、弱い側の口をふさぐような形では。
フェアリーも、人として当たり前の感覚を失っていいわけではない。
すみれのベールは人の目を曇らせるためにあってよいものではない。
生徒のパワハラについて
私は以前から「生徒(おもに上級生)によるパワハラなんて当然あるでしょう」と思ってる身です。
友人づての噂もあるし、劇団誌や生徒の暴露から察することもあります(生徒もディナーショーとかコンサートとかのトークでネタにすることあるよね)。
個々の具体事例(誰がなにをした、というレベルのもの)の是非はさておき、全体的な意味ではハラスメントはあるでしょう。
宙組の件でかばっていた某OGさんだって、「アナタ、月組時代はどうだったのよ」とつっこみたいところであります。
ただ、パワハラについてはすべてを一緒くたにするのは抵抗があります。
生徒によるパワハラには大きく分けて、組織的なものと個人的なものがあるのではないでしょうか。
まず組織的なものについて言うと、今回の件で出てきた「フェルマータ」「ドーナツ」「上げ」「下げ」に代表されるようなもの。
組内の結束を強めたり、集団を管理するために使われた手法。
上級生は加害者であるとともに被害者でもあると言われるゆえんで、組織的に行わざるを得なかったものです。
このような理不尽な締め付けも唾棄すべきもの、と言いたいところですが、それらをなくすのも難しいことだったでしょう。集団の論理に個人が対抗するのは難しい。
加害者(とあえて言う)が集団であるからこそ、被害者には抗すべき手立てもほとんどなく心理的な追い詰めようも激しいのですが、加害者側にそうせざるを得ない事情があるぶんだけ同情の余地もあります。
もちろん、程度の問題もありますが。
一方、個人的なものは……。
さすがに庇う気にはなれません。
「宝塚GRAPH」で宝塚クリエイティブアーツは謝罪へ
遺族側代理人の会見で「あ、それ言っちゃうんだ」と思った『宝塚GRAPH』の「ヘアアイロンを持っていこうかな」の件。(だって名指しに等しいし……今更だけど)
これについて、発行元の宝塚クリエイティブアーツ側が「謝罪したいと思っている」意向を持っているとの記事が出ました。
「詳細については、宝塚歌劇団等とご遺族の協議に関係する事項になりますので回答を差し控えさせていただきますが、当社として、ご遺族代理人のご指摘は真摯に受け止めており、ご遺族に謝罪したいと考えております。ご遺族との間では代理人を通じて協議させていただく予定です」
弁護士ドットコムニュース
私もあれは「煽りか???」と思ったもの。
なんぼ娘役は気が強いといっても、気の強さの方向性に疑問だ。そしてそれを載せた雑誌も雑誌。
わざわざヘアアイロンを持ち出したことに亡くなった方を煽る意図はなかったとしても、軽率や無神経の誹りは免れないでしょう。
謝罪はしかるべきところです。
宙組大劇場公演『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』について
さて本日、某週刊誌のオンライン記事に『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』が上演取り止めとの報が出ました。
曰く、スクウェア・エニックス側が、劇団が2月までに遺族側との協議が合意に至らない場合は上演を取りやめるよう通達していたとのこと。知ってのとおり、3月に入ってもまだ協議は続いています。
あくまで「上演取り止め」は週刊誌の記事によるもので、劇団側はまだ無言。
記事が本当だとして、今日は110期生の音楽学校卒業式で、歌劇団入団の日でもあるから、アレな話はしたくないわなぁ……。
それにスクエニとしても、今後の見通しの立たないところでいつまでも話を進めたくはなかろうし。
宙組、どうなるんだろう。
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