『ヴェラキッカ』を見たんだ

2023-05-30OG

放送されていたミュージカル『ヴェラキッカ』を見ました。
5月21日(日)10:00、日テレプラスにて。
ほとんどテレビ見ないけど、BS契約しててよかったああああ。

みやちゃん見たかったし。元雪娘1のあゆっちも出てるし。

『ヴェラキッカ』は長く続いている吸血種シリーズ物の一作です。
Twitterかなにかで読んだのによると、シリーズ内時系列的には初期の話なんだっけな?
シリーズ物ゆえの独特の用語「繭期」とか「イニシアチブ」とかにはじめは軽く「?」となりつつも、ちゃんと説明はされます。

耽美性のある芝居ですが、かなりシリアス。
けっこう救いのない感じも……、いや、ちゃんと救済はされてるか。

脚本・演出の末満健一氏は「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語」の人だそうで、なんかすごいですね。

作品はかなり面白かったです。

ヴェラキッカ家の掟はノラを愛すること。
ノラを愛さねばならないがノラに愛されてはならない、抜け駆けはダメ。
みやちゃん演じるノラが当主を務めるヴェラキッカ家へキャンディ(平野綾さん)が養子として迎えられる。
ノラを崇拝する他の家族や養子たち同様にノラを愛し始めるキャンディだが、その愛にいびつさを感じ始める。
キャンディの登場によって家族が暴走し始め、ヴェラキッカ家の秘密が明るみになっていく――。

みやちゃんの着道楽公演でした。
男性っぽいのも女性っぽいのも、いろいろ。
ヘアスタイル、カラーも場面によって変わり、「さすがみやちゃん、どれも似合うわああああ!!」と歓喜。
でもまさかそれに意味があるとは。すごいわ。

ネタバレになりますが、家族の共同幻想の中にノラは生きているから、「家族」それぞれが思い描いた姿で登場するんですよね。
生きていたときのノラを知っている家族はいない。
つまり、芝居が始まった時点ですでにノラは死んでいるんですが、それなのになぜ心理的に家族たちを支配できたのかとかが1回見ただけではわからず。

また、家族の中で唯一、シオンはノラが見えていないというのも舞台中盤で明かされて「うわあああああ」となったのでした。
これ、絶対2,3度観て確認したくなるやつやん!!
怖い、私が気軽に劇場にアクセスできる立場だったら追いチケがはかどってしまうわ!!

妖しい美貌のみやちゃんは、ヴェラキッカ家のカリスマ的な当主として数多くの養子たちに愛され、崇拝されているという設定に説得力がありまくりでした。

ヒロインのキャンディ=平野さんは元雪のあやなちゃんや元月のゆいかれんちゃんに似てる。
可愛い。可憐。
宝塚の娘役のようだ……。
歌も芝居も上手くて可愛い。

で、元宝塚のトップ娘役だったあゆっち。
退団後の姿を初めて見るくらいなので、私の中ではあの頃の非常に愛らしい娘役さんという印象で止まっていたのですが、なんてパワフル。
びっくりした。
元トップ娘役だけど、娘役だったときとはまるで違う。
たぶん、情報がなければあゆっちと気づかなかったと思う。声も低く出してるし。

あゆっちが演じるのはノラの一番の親友(と称する)ジョー役です。
姐御っぽいところと、恋心と、感情のいびつさに気づいてしまったときの不安と。
上手い人だなぁ。

二度見する勢いであゆっちには驚かされたんですが、新たな道を進んでいるのだなぁと嬉しくなりました。


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OG

Posted by ゆきたろ