梅芸版『ポーの一族』を見たんだ・3

●老ハンナとブラヴァツキー役のかなめさん。
歌の妖精だけあって歌はすばらしく、今は妖怪(自称)らしい怪演も見せてくれました。

老ハンナは慈母の雰囲気と厳しさを出し、一族を統べる長の妻にふさわしい風格がありました。

一方ブラヴァツキーはくちびるをゆがめて、くどいセリフ回しにうさん臭さをこれでもかと出していました。
濃ゆかったわ~~~~。

●アラン役の千葉くんは、私は映画版『帝一の國』の森園役でおぼえてます。あれはすごくよかった。
でも今回の舞台のアランは私にはしっくりきませんでした。

アランは宝塚版では現・花組トップのかれーちゃんが演じていた役。(当時は2番手)
宝塚のなかでも特にヅカヅカしく、際立った容姿(人ならざる者としての説得力も含めて)と高い演技力を持つかれーちゃんとの比較になってしまうので、はなからハードルが高かった部分は大きいと思います。

千葉くんのアランは(かれーちゃん比で)人間味が強いなぁという印象です。人外感はなし。
もちろんアランはエドガーに誘われるまで人間だったのだから、人間らしくていけないということはないのでしょう。
ただ、人間らしいと「どうしてエドガーがアランを選んだのか」という部分での説得力に欠けます。
この「どうして……」部分で、私は納得しきれませんでした。
ビジュアル的にめっちゃアラン!!!!という感じもしなかったので。

歌もがんばれー。
比較対象がかれーちゃんなので歌はわりと甘めに判定されると思うんだけど。

ラスト、エドガーとゆっくり舞台奥に向かって歩くところももうちょっとなんか……。
舞台での立ち方や歩き方その他、いろんな面で舞台経験の不足を感じました。

●ジャン・クリフォード役の橋之助さん。
クリフォード医師は宝塚版ではちなつが演じていた役です。
生身の男の人だなぁ……というのが第一印象、ってそのまんますぎますね。

残念ながら、モテまくる医師としての説得力をあまり感じず。
このへんも「生身の男の人だから」というところにつながっています。
生身の男の人で、モテ設定に納得できるほどの人ってそういないじゃないですか。

橋之助さんはたまちゃんと真彩ちゃんファンの歌舞伎役者さんですよね。
バンパネラとしての性をあらわにしたねねちゃんシーラと対峙するところなど、演技に歌舞伎っぽい味がありました。

●ポーツネル男爵の小西さんはダンディな雰囲気があり、歌声もよかったです。
生身の男性が演じると、「(シーラが)成人するまで5年も待ったんだ」というセリフに生々しさが出ますね。
演じ手の性質による色の違いとして面白い。

●アランの母・レイチェル役にせーこちゃん。
みりお、ねねちゃん、せーこちゃんと宝塚89期生多いな(笑)。

病弱な女性役ですが、あまりか弱い感じはせず。
代わりに、マーゴットの父とデキつつクリフォード医師の来診は化粧して待つ強かで女性の欲をしっかり見せてくれました。

彼女、かなりの毒親だものね。
「父親に似てきた……信用できない」とかアランに言うし。
アランがマーゴットの父を階段から突き落としたところの責め方も、ほんとアランが気の毒になる。

●宝塚版で音くりちゃんがやってた花売り娘役の方、歌声もお顔もちょっと音くりちゃんに似てましたね。
歌が上手でした。

●似ていたといえば、タソがやってたマーゴットの父親役の人も。
タソに似せたのか!?と疑問に思うほど。

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