梅芸版『ポーの一族』を見たんだ・2

タカラジェンヌはフェアリーである。
それはOGになってもいくらかの匂いを残している――と感じた公演でした。

梅芸版の『ポーの一族』、メインキャストのうちみりお、ねねちゃん、あーちゃん、かなめさんが一族に属しています。
彼女らの持つフェアリー性、人間味の薄さ、人外味が永遠の時間を生きるポーの一族としての神秘性につながっているように感じました。

●エドガーのみりお。
宝塚版から続演の、原作者・萩尾望都先生お墨付きのエドガーです。
メリーベルへの愛情、シーラへの憧れ、バンパネラへの忌避感、葛藤などの芝居は梅芸版でも見事でした。

「人に生まれて人ではなくなり」と歌う、その歌声の切なさ。
そして人ならざるものの美しさと、あやうさ、魔性。
やはりエドガーは当たり役です。

血に飢えて目の色を変える芝居も素晴らしかったですね。
これがあるからこそ、アランをはじめとする人間たちのバンパネラへの恐れがまざまざと立ち上ります。

●魔性の気が強かったのはシーラを演じたねねちゃんも。
美しさと華やかさだけでなく、精神の核の部分で「彼女は人ではない」と感じさせるものがありました。

それを特に強く感じたのは村人たちに襲われてポーの村を離れる場面。
エドガーに責められて「どうして?」と問いかける様に、シーラはポーの一族であることや人間ではなくなったことに何の疑いもないのですよね。
一族に選ばれたことを誇りに思う心が純粋すぎて、なぜバンパネラとして生きてはならないのかとこちらの足元が揺らぐほど。

また、幼いエドガーのエナジィを分けてもらう場面や、クリフォード医師に迫るところなどの色っぽさも素晴らしかったです。
まさに魔性の色気。
そりゃエドガーやクリフォードならずとも、どんな男の人もいちころですわ。

歌は宝塚版の仙名ちゃんと比べられて大変。
仙名ちゃん、美声で上手かったもんなぁ。
ねねちゃんの音域に合わせてか、全体的に低めにキーが変えられていました。

●メリーベルのあーちゃん。
想像通り可愛いです。
幼少時はカツラが合わないのかピンクなほっぺたのメイクがいまいちなのか、可愛さが生かしきれませんでした。
が、ポーの一族に加わる少女時代からは可憐で可愛かったです。
ユーシスとオズワルドの悲劇につながるのも納得の可憐な美しさです。

華ちゃんに比べると儚さはなくて、ある意味、いい性格をしている原作のメリーベルに近いかも。
あーちゃんは生命力が強いんだよね。

歌はまぁあーちゃんなので……ですが、増やされてました。
話の流れがわかりやすくなってよかったわ。

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