
歌舞伎『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁(あずまかがみ ゆきのみだれ)』7月19日(日)16時の回の感想の続き。
大喜利所作事のこと
2幕目には大喜利所作事、として祭りがあるんですよね。
『大喜利所作事 舞競花刀剣男士(まいきそうはなのつわもの)』はひたすら踊るんだけど、刀ごとの歴史に合わせた地方の踊りになってるのが楽しい。
陸奥守吉行は坂本龍馬の刀だから土佐でよさこい、鉄砲も出てくる。
加賀の貧しい刀工の打った刀・加州清光は北陸の踊り。
「祭り」という設定なので、刀が踊っているときに別の刀の皆さんが団扇を片手に涼んでる様子も見られる。なんかお隣さんに話しかけたりしてるのにニヨニヨする……。
宝塚の稽古場映像で、歌い踊ってる人より見学してるジェンヌさんばっかり見るタイプの人間にはたまらんですね。
『刀剣乱舞』の歌舞伎を観にきたつもりでいたら、一ノ谷と屋島での那須与一の悲恋まで観られてお得でした。
さらに石橋――獅子の毛振りまで観られて、満足度が高い。
当たり前だけど、歌舞伎役者さんは踊りがお上手でいらっしゃる。
いいものを見ました。
席のこと
今回買った席は3階席だから花道が見えませんでした。
あ、もちろん花道が見えないのはわかって買ってるんだけど、予想以上に花道や客席通路での芝居などが多かった。
2階の下手にモニターがあって、そこに花道などの画面が映ってたから、それをちょいちょい見てました。
あとはイヤホンガイドで場の説明をしてくれてたけど、そういう補助なしだったらキツいレベルでわかりにくいです。
イヤホンガイドについて
今回、歌舞伎で初めてイヤホンガイドを使いました。
個人的にはいいところもあればなくてもいいと思うところもあり、といった感じでした。
前提として、今回は3階席で見た。
私は『刀剣乱舞』や今回ご出演の役者さんには詳しくない。
ただし、年齢1ケタの頃から古典文学が好きなので、一般人よりは古文がわかるし、この手のものには慣れている。
ただし鎌倉時代には詳しくない、です。
イヤホンガイドでは登場人物が出てくるときに、役名と芸名と屋号(松嶋屋とか)を言ってくれる。
謡うように語る場面をすっきりと読んでくれる。
場の状態を説明してくれる。
……などなど、「今、何が起こっているのか」「なにを話したのか」を把握するのにとても便利です。
歌舞伎の独特のしぐさなどもわかりやすく説明してくれる。
が、今回はターゲット層が若そうだし、『七月大歌舞伎』などのガチ古典に比べてセリフはわかりやすい。
なので、場面やセリフの説明としては、私はなくても大丈夫だったかなぁ。
イヤホンガイドの声を聞いていると、どうしても舞台に没入することは難しくなりますしね。
舞台には舞台のリズムがあるから、それを横から遮られてしまう。舞台に集中しきれない。
ただ、今回は花道や客席を使っての演出がいつも以上に多く感じられ、その際に本舞台に人がいないことも多かった。
なので、置いてきぼりをくらいがちな3階席にいても音声で状況を把握できるというありがたさはありました。
ちなみに、2階席左側前方にモニターがあったので、その画面も助けになりました。
なので、ある程度古典文学や歌舞伎慣れしていて、舞台に集中したいタイプの人間は、1階席でイヤホンガイドを使わずに舞台を見たほうが楽しめるのではないかと。
逆に、
・古典や歌舞伎に慣れてない
・状況をきちんと把握したい
・声優さんが好き
な人にはイヤホンガイドはおすすめです。
開演前や休憩中のお楽しみもありますし。
というか、他の人に「イヤホンガイドってあったほうがいい?」って聞かれたら、「私はなくていいけど、アンタはあったほうがいいんじゃない?」って言いますね(笑)。
2回観られるなら、初見はなにもなしで1階席で、2回目にイヤホンガイドありで見るのが自分には合っていそう。


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