咲ちゃん東京サヨナラショー・2

サヨナラショーは基本的に大劇場千秋楽と同じ。
(前楽配信は見てない)
客席を彩る緑のペンライトは、大劇場と東京で違っていたようです。SとAだっけな。

咲ちゃんが満足して卒業していくのを感じるセットリストとステージでした。
後のご挨拶でもありますが、ベルばらメインのサヨナラショーだったのは後進に「残す」「つなげる」という意識が強かったからでしょう。

最後の階段降り

この日の退団者は咲ちゃんを含めて以下の5名。(敬称略)

・彩風 咲奈(93期)
・野々花 ひまり(99期)
・希良々 うみ(100期)
・有栖 妃華(102期)
・聖海 由侑(103期)

組長にわさんによる退団者の紹介で、ありすちゃんが「3度目で宝塚にご縁をいただき」と言ったのはたいそうびっくりしました。
とても娘役らしくて可愛くて、エトワールも何度も務めた歌姫でもなかなか宝塚には合格できないんだ。
けれど、宝塚を夢見て研鑽し続けた日々が彼女を強く大きくしたのでしょう。

大階段でのご挨拶は皆さん大劇場と変えてましたね。

最初のせーみくんが「聖海由侑という名前ともお別れ」というのは驚きました。
退団後は芸能活動をしないのか、本名など違う名前で活動するのか。

「さらば娘役としての日々よ」オスカル様のお言葉をお借りして、と始まったありすちゃんのご挨拶。
グダってやり直してまたグダって。
涙の中のひとときの微笑ましい笑いでしたね。
ムラ楽でも面白かったけど、東京楽でもこうして和ませてくれるとは。

ともか。きれいでしっかり者のともか。
艶やかで、幸せそうな雰囲気に包まれていました。

「生まれ変わっても絶対また宝塚の娘役になります!」と明るくひまりちゃん。ひまわりのような笑顔でしたね。

咲ちゃんへのお花渡しとご挨拶

咲ちゃん、ラストは緑の袴で。大劇場に引き続いての緑の袴です。
宝塚の男役トップスターであれば別の衣装(黒燕尾など)も選べる。
それをあえてのタカラジェンヌとしての正装にしたのは、サヨナラショーがほぼ『ベルサイユのばら』だったのに通じるんだろう。
変な言い方になるけど、咲ちゃんてほんと面白い。確固たる自分の意志がある人なんだな。

同期からのお花渡しの愛ちゃん、紅薔薇が似合いすぎる。

咲ちゃんのご挨拶で「やり残したことも叶わなかったこともある」は一禾くんのことや劇団のありかただろうか。
いろいろと、戦ってきた人なんだろうなと思う。
咲ちゃんは自分とも、いろんなこと(劇団とかコロナ禍とか)とも戦って、そうして組子の信頼を得て組をまとめてきた印象の人です。いや、私がなにを知ってるんだって話ですが。

咲ちゃんのご挨拶のときのあがちんがガチガチの真顔だったのは泣くのをこらえてたんだと思う。
新公での本役が多かったのは知ってたけど、ディナーショーでの2人を見たあとだと、特に。

咲ちゃんのご挨拶の中にもあった「つないでいく美学」、たしかに最近の咲ちゃんに強く感じましたね。
タカラジェンヌとしての、男役の技術も、心も、魂も置いていく。残していく。次の世代につながるように。
かつて自分が憧れた場所が、これからも憧れられる場所であるように。

咲ちゃんはトップスターであると同時に、教育者のようなイメージです。

カーテンコールなど

ほのぼのした千秋楽で、咲ちゃんは芸には厳しいけど人柄は優しかったんだろうなと感じました。

カーテンコールでだったか、ありすちゃんのご挨拶やり直しのとき、上手側(あーさとすわっち?)が笑いをこらえてるのが映りました。

「私もある方のようなオスカルになりたいなと思って宝塚に入りましたが」と咲ちゃん。さえちゃん(=元月組トップスター・彩輝直さん)のことね。「オスカルにはなれませんでしたが」でもベルばらで最後を締めくくれてよかったね。

「これからはあーさとあやちゃん率いる雪組をよろしくお願いします」と咲ちゃん。

上手側でお辞儀をするあーさに、気づかずなんかキャッキャしてる下手側の夢白ちゃん。
夢白ちゃんはせーみくんに促されて慌ててお辞儀してたような。
夢白ちゃんは天真爛漫である。

「私たちは皆さまの間に入り込んで、雪組ファン12345(ワンツースリーフォーファイブ)として…」なんか面白いこと言い始めた。
最後になって、こんなのアリか。

緞帳前

咲ちゃんの単独退団なので、緞帳前も1人で登場。

「なぜか今日で卒業なんですけど」

――なぜかじゃない(笑)。あなたが決めた卒業です、とおそらく見ていた全員が思ったことであろう。

最後に「頼もしい頼もしいあーさと、可愛い可愛いあやちゃん率いる雪組も楽しみにしております」みたいなことを言っておられたかな。
退団した皆さんとも、客席でお会いするかもしれませんね。


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