月組版『THE SCARLET PIMPERNEL』東京新公を見たんだ

月組公演感想,月組

配信で、月組東京公演『THE SCARLET PIMPERNEL』の新人公演を見ました。たまちゃん主演のやつね。(本役はきりやん)
本公演は3種類(とうあす、きりまり、べにあー)全部見てるんだけど、新公ははじめてです。
2010年だから、11年前か……!

・パーシー役のたまちゃんは当時研3で新公初主演でした。
ぜんっぜんそんなことを思わずに見れました。
舞台での佇まいがあまりに堂々としていて、当時ものすごい逸材という扱いだったものね。

歌は聞いてて不安になるところもあったんだけど、そんな人は研いくつになってもいらっしゃるので(笑)。
というか、当時からするとたまちゃんって歌が上手くなったなぁ……と感動します。

パーシーとグラパンの演じ分けも危なげなかったです。
すっきりした若者のパーシーの王道ぶりもいいけど、グラパンみたいなおじさん(?)もハマるんだよね。

マリーに絵を描いてもらうときのアドリブが「グゥ~」だったのがめっちゃ懐かしかったです。
流行ってたよね、当時。

・2番手・ショーヴラン役はゆりちゃん。
悪役をかっこよく演じてました。

ゆりちゃんだから裏町のドブを見て育った感は薄いんだけど、いいんです。
宝塚らしいかっこよさがあって、「色悪」の雰囲気があります。
黒い役を演じるゆりちゃんはめっちゃ好き。『アルジェの男』新公主演もよかったのよ。

歌はちょっとハラハラするところがありましたが、「鷹のように」を思いきり歌いきっていて素敵でした。
強い視線に鷹のするどい爪が見えるような動き。

・ヒロインのマルグリットはりっちー。
90期生で、当時のトップ娘役・まりもちゃんとは同期。

歌唱力が危うい男役が多いのと対照的に、娘役は歌がうまいのよね。
歌唱力を買われて、新公初主演のたまちゃんを支える意味もあって4学年上のりっちーが新公ヒロインに選ばれたんだろうなという気がしました。
美声のヒロインで、フランス時代の歌姫設定にも納得です。

・マルグリット役のりっちーだけじゃなく、ピンパーネル団の恋人の娘役さんたちも可愛くて歌がじょうずでした。
みくちゃんとかゆめちゃんとか、懐かしいわ!たんちゃんも入ってた。
彼女らによるピンパーネルの正体探しの歌はほんとに楽しい。
ソロできちんと歌ってるのも、合唱パートでアニメっぽく歌ってるのもどっちも可愛いんだよね。

・デュハースト役にはちなつ。当時研5かな。
今見ると「(演技が)若い」と思うけど、どことなく風格があるのはさすが。
ピンパーネル団の中では年上で落ち着いたポジションの人なので、ちなつのキャラにすごく合ってました。

・ほか、ピンパーネル団には当時男役のちゃぴや、月組時代のあーさも。当時研2です。

ちゃぴの華は当時からあるなぁ。
あーさは「演じるのは王子様役以来だ」みたいなことを言ってて、似合いすぎて笑いました。

・で、やっぱり当時研2のまゆぽん。サン・シール侯爵役で出てました。
芝居冒頭でギロチンにかけられるフランス貴族の役ですがソロもあるのよね。

うまああああああ。

おじさん役もなんの違和感もないわ。
歌もうまいし。
ほんと若いうちから「専科さん」とかいじられるお人だった。

・そしてロベスピエール役のとし。すごい。

出番は短いながらカリスマ性をみせて、フランスを支配していたことを納得させてくる。
ロベスピエールの豪奢な衣装もお似合い。
恐怖政治中の「空気」を作れる人でした。

5