OSK日本歌劇団のたけふ菊人形公演『第44回 たけふレビュー DREAM SCAPE』11月4日(月・祝)の10時公演と14時公演を観てきました。
観劇は2週間ぶり。そして14時は千秋楽です。
横通路に恒例の「おつかれさまでした」の幕とお花が飾られました。
14時公演の千秋楽は、混雑や席取りを避けるためか朝8時半から先着200名までの抽選が行われました。この200名は14時公演の入場順を決めるくじ引きをできるんですね。
今年、初めてこれに参加しました。けっこういい番号(30番台)を引けたので良い席に座らせてもらいました。
私が行ったとき(8:15ごろ)で160名くらい並んでたみたいです。
ちなみにこの抽選に参加しなくても、千秋楽自体は余裕で観られます。そして超良席以外はけっこう選べる。
ロビーに飾られていたファンからのお花。すごい。
「推し活」がテーマの場面があるので、それに合わせてますね。
主演・天輝くんソロでの客席降りでは、客席の幸運な方が赤い薔薇を手渡されます。
前回は1輪のみだったと思うんですが、今日は3輪ずつ手にしてましたね。千秋楽の日スペシャルかしら。
14時大楽では、赤い薔薇は雪妃さんにも謹呈されました。
天輝くんの手には3本+1本の赤い薔薇。
雪妃さんがありすちゃんに背中押されて出てきたのよかったなぁ。
千秋楽の「動物探偵」。
1匹目はまさかのきくりん。天輝くんが当てたけど「これは動物なのか?」ごもっともな疑問です。……なお、きくりんはお花の妖精だそうです。
2匹目は苫小牧のとまチョップ。ありすちゃんが正解。
動揺のあまりか舞台袖に入りそうになる天輝くん。
「私、苫小牧観光大使なんですけど、穴があったら入りたい」と。
いや、だから、とまチョップは動物なのか???
3匹目はレオにかけてライオン。
天輝くんの正解で勝利。よかったよかった。
対決に勝った天輝光源氏は唯城紫式部に「ストーリーを変えて」と何度も懇願し、なかなか受け入れられなかったものの「今日が最後だから!!」とごり押ししてストーリー変更を受け入れさせてました。
ま、まさか『源氏物語』の筋書きが変わる瞬間に立ち会えるとは……!
あ、そうそう。大楽の「動物探偵」の司会は雪妃さんで、自己紹介で大きくて長い拍手が贈られ「鳴りやまない拍手をありがとうございます」と。天輝くんがタモリ切り(チャッ、チャッチャッチャってやつ)を試みるも拍手はスパッと止まらず「うまくいかなかった……」みたいに照れておられました。
雪妃さんへの拍手は、パレードでもひときわ大きかったです。
パレード衣装の胸元には飾りがあるので、腰のあたりに水色の花のコサージュのようなものをつけていました。
千秋楽ということで、天輝くんのご挨拶はもちろんのこと、越前市長からの花束贈呈や、最後には出演者全員の自己紹介と一言もあり。
奏叶くんの声が、風貌と歌声からは想像してなかった可愛さでした。そうやった、かれもまだ若いお嬢さんなのであった。OSKってオフでは宝塚ほど「男役」を打ち出してこないし。
一度緞帳が降り、幕が上がったときに客席の人たちが立ち始めました。
1人で出てきた天輝くんは目を見開いて慌ててみんなを呼ぶ。
天輝くんは挨拶で声に詰まり、後ろを向いて涙を抑えてたんだろう。
上手側の下級生は手を繋ぎ、下手側の下級生たちは腰を抱く。下手側に男役が多かったからかな?
はじめは腰に手を回して横並びになっていたのが、途中から電車ごっこの密着版のようにぎゅっとなってたのが可愛かった。
ぎゅっとなりつつ、なかなか出ない言葉を見守りモードで待つ出演者たち。
ヒロインを務めたありすちゃんはずっと笑顔で、頼もしいお姉さんぶりでした。
天輝くんの再度のご挨拶。
OSKにとって大事な武生公演の主演をお受けするつもりはなかった。でも人生一度きり、せっかくのチャンスを活かそうと挑戦することに決めた、と。
受けるつもりはなかった、にけっこう驚きました(大きな声こそ出なかったけど客席も驚いてたよね)。
でも約1000人のホールを1ヶ月ってすごいことだよね。プレッシャー凄かっただろうな。
とにかく長丁場だし、OSKにとっては大事なハコだから失敗できないし、地元出身の子はいないし、下級生も多いし、当のご本人も武生出演は何年かぶりだし。
自分は何もできないので、下級生に助けてもらって、お客様も見捨てないでくれて…と言いながら涙が止まらない。
序列順で並んでる関係上、けっこう離れた位置の南星くんに腕を伸ばして頭を撫でてましたね。下級生ながら頼もしい2番手だったんだろうな。
「お客様も見捨てないでくれて」には(いや、見捨てるとかないし……)という感じの笑いが客席から起こりましたが、これも結果ですよね。
もし作品がつまらなかったり覇気のない舞台をしていたらチケットの回数は減らしますもん。遠征する人はもっとシビアでしょう。
『DREAM SCAPE』は作品自体もいいし、出演者の熱も感じるし、とてもいい作品でした。
私が観劇したのが客席入りが良くなる中盤以降というのもあるだろうけどかなりの盛況で。
だから天輝くんが不安になるのももっともだけど、長い時間ご挨拶に入れないほどのプレッシャーを抱いていたとは知らず、張り詰めた糸が切れたような感じだったのかも。
ポスターなどで見る「天輝レオ」イメージからは遠い、むしろ今回の「光源氏」タイプの人なんだろうなぁ。よくは知らないけど。
そういえば、ご挨拶の途中に「これからも戦っていきます」みたいな言葉が入ってたような気がするんですよね。これもけっこう驚きでした。
でも自分との戦いに勝って、武生の客席からの万雷の拍手を受けたんだものね。
今後もプレッシャーその他いろいろあるでしょうが、共演者を頼りにしつつも自らの力をたくわえて、大きくなっていくのでしょうね。
約1ヶ月、お疲れさまでした。
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