雪組版『ポーの一族』感想・3

雪組大劇場公演『ポーの一族』7月11日(土)13時初日と、12日(日)11時の回の感想の続き。

シーラ/ほのか

専科生としてご出演のほのかちゃんのシーラ、とにかく声が美しいのと芝居と歌が上手いのと、気品があって所作がきれいなのと。
ご出演ありがとうございます。こうやって役者を揃えられるのはほのかちゃんが専科生になったからこそですね。

シーラの歌「ゆうるりと」とでは大きな拍手が送られました。

婚約式の前、エドガーと出会ったあとに登場したせおっちポーツネル男爵への視線。
真っ直ぐで男爵しか見てない雰囲気に、ポーの一族に加わるだけの覚悟と純粋さ、ある種の狂気を感じた。
愛と知性だけではこんな道は選べない。

一族に加わることで、子どもを生み育てるということは叶わなくなったけれど、エドガーとメリーベルという兄妹に「母」として接する。
なにせ二十歳で一族に加わったから外見年齢はとても若く、周囲には「姉」にしか見られない。
それでも「母」としての責務を果たそうとする姿が尊い。

ところで、初演のときも思ったけど「ジェインという娘、清楚で気に入りましたわ」って何回言うねん。

ポーツネル男爵/せおっち

せおっちポーツネル男爵はダンディでかっこいい。歌も芝居もいい。
ほのかシーラとの関係も、元星組同士でのなじみもあってか、とても良いコンビネーションでした。

現代の感覚だと15才のシーラを見初めたというのが危うくも感じるけど、シーラの初婚が16才でもあり、当時としてはそんなもんだ。
17才で駆け落ちさせ、しかも結婚(婚約式)は20才まで待っている。
バンパネラである男爵との結婚は人間同士の通常のものとは違う意味合いがあるので20才になるのを待ったのだろうけれど、それでもこの理性は素晴らしいと思う。

今回のポーツネル男爵には「扱いにくい子だ」ってセリフなかったよね?
ポーの村を脱出しての馬車でのシーンもエドガーへ向ける目が優しい。
騒ぎを起こせば𠮟るものの理性的で、あーさエドガーへの厳しい接し方にも芯に愛があるのを強く感じました。

今回は、トップコンビが兄妹を演じることもあってか、「家族」(一族)に強くフォーカスが当てられてたような。
エドガーに「僕たちはなんなんだ」と問われての「一族だ」という答えにも愛がある。
血のつながりはない。それでもポーの一族として運命をともにし、長い時を過ごすうちの情愛がある。

そんな中でもやはり自ら一族に引き入れたシーラへの愛と結びつきは特に強い。
ポーツネル男爵夫妻が消滅するときのリフト好きだわ。
婚約式での誓い「共に塵となるまで」を叶えている。

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