『シャーロック・ホームズ』東京楽を見たんだ・1

宙組公演感想,宙組

『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』

宙組東京宝塚劇場公演「『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~」の千秋楽を見ました。
東京楽のライブ配信です。これが初見にして最後。

新型コロナのワクチン接種の副作用で38.5℃の熱を出しながら見たので、少々理解が怪しいかもしれません。
が、映画館に行かなくても自宅で鑑賞できるってありがたいですね……。映画館でのライブビューイングだったら入場できなかったはずだもの。

大劇場で観た姉から「絶対面白いから見るべき!!」と言われてた宙組公演、姉の言うとおりめっちゃくちゃ楽しかったです。
芝居もショーも楽しくて、あああああああもうなんでこれを私はナマで観なかったのだ!!と思うほどに。まぁ、時期的にいろいろあったんですが。

Blu-ray買おうかなぁ。
絶対姉は買ってるだろうから借りればいいかな。(自分も買えよ)

「シャーロック・ホームズ」シリーズは、たぶん小学生のころに読んでたはず。(つまりウン十年前だ)
あんま覚えてない。
イギリス=大人=おしゃれ=かっこいい!!くらいの印象しかなかった身には、真風ホームズのぐーたらぶりが衝撃でした。
ホームズ、こんな人やったんか……?

優雅に長椅子で推理している姿は、舞台上ではぐーたら感に。
天才ゆえに奇矯な人物は、おかしくて変な人に。

「ちょっと待って!」と予想外な造形をした真風ホームズにツッコミを入れつつも、「そ、そうか……」と納得してしまう部分もある。
真風はかっこいい役もいいけど、こういうコメディ入った変な男も似合うんだよね。

真風ホームズの「ちょっと待てやああ」成分のうちには、東京千秋楽という事情もあったのかもしれない。
ずんちゃんワトスンとのコミカルなアドリブが長くて、初見ながら「千秋楽のお遊びだ(笑)」とわかるものでした。

「退屈だー退屈だー退屈だー。
『だめよ退屈ばかり言ってたら、退屈の妖精や退屈だ大魔王が出るわ』」

杖の鳥(?)に語らせる真風。なんぞこれ(笑)。
ずんちゃんに「退屈だ大魔王」を召還するよう促してるし。

ずんちゃんは笑いをこらえきれない様子で真風に対抗してましたが、アドリブに乗らないと話が進まないと悟った様子で「退屈だ大魔王」をやっておられました。
長いアドリブには、この公演で退団したららちゃんもハドスン夫人として絡んできてて嬉しかったなぁ。

もちろん真風ホームズは変なことばっかりやってるわけじゃなくて、ちゃんとかっこいい。
コート姿、黒燕尾姿が美しいのはもちろん、ヒロインであるアイリーン・アドラーやかつての恋人とのやりとりに大人の色香が匂う。
宿敵・モリアーティ教授との戦いには、天才にふさわしい理知的な鋭さと正義への志が走る。

可笑しさとかっこよさが同居する真風ホームズはめちゃくちゃに楽しく、満足度が高かったです。

探偵なので変装も見せ場の一つなんですが、宝塚のトップスターゆえに浮浪者のような身なりでもライトがあたってカメラが追いかけてくれる親切仕様。
メタ的にちょっと面白いよね。

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