宙組トップスター・キキちゃんの退団が発表されました。
ライブ配信で見た『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』東京千秋楽。
キキちゃんはあまりに浄化されたような、内面が昇華されたような顔をしていて、その清さと美しさゆえに退団の文字が頭に浮かびました。
卒業を決めた生徒は、その決断ゆえの輝きを見せることがあります。おそらくはそれだったのでしょう。
東京千秋楽を見て卒業を感じたものの、キキちゃんが次回大劇場で卒業するのかその次かはわからず、できれば4作目で……と思っていました。
こちらからすれば輝いているからもっと見ていたいという気持ちを持ったわけですが、おそらくは卒業を決めたから輝いたというわけで、そのあたりは皮肉なものです。
キキちゃんは93期生。
中卒とはいえそれなりの年齢で、キキちゃんより下級生のトップスターが何名も既に卒業しているという状況です。
なので、キキちゃんのトップ在任期間がそう長くはないだろうというのは大方の見方だったのではないかと思います。私も4作前後かな?くらいに思ってました。
ただ、大劇場お披露目が2日しか公演できず、2作目『FF XVI』が演目変更になったうえにショーのみの特別公演となり、さらに大劇場では10日ほどしか上演されないというのはイレギュラーな出来事でした。
トップスターとして真ん中に立てた時間は(これから立てる時間も含めて)とても短い。
キキちゃんが「阪急のサラブレッド」と呼ばれてきたことを思えば、この状況はかつては想像もできないことです。
トップスターとしての在任期間と公演日数の短さは、前任時代からのひずみによるものなのでしょう。
キキちゃんの大劇場お披露目期間中に宙組娘役が亡くなりました。
その事件に、どのくらいキキちゃん自身の責任があるのかはわかりません。
ただ問題は以前からあって、劇団と組内のゆがみは積み重なり、キキちゃんのお披露目のタイミングで弾けた――ということだと思っています。
だからキキちゃんは前代からのひずみを引き受けて去っていく、というような印象です。
私はキキちゃん本人ではないのでご本人の気持ちはわかりませんが、千秋楽の雰囲気から「劇団から引導を渡された」というよりは「自ら決断した」あるいは「納得したうえでの退団」なのではないかと感じました。
真ん中に立つ人には、相応の引き受けるべき責任があります。
事件は本人のせいではなくても、ことが起こればトップとして果たさねばならないことはあります。
それが「退団」かと言われると難しいですが、ひとつの区切りをつけるべきと思ったのかもしれません。(くどいようですがあくまで想像です)
なお、先だっての公演『グラン・エスカリエ』のBlu-rayなどは出るようです。
よかったよかった。
公演中に発売を発表しなかったのは世間の非難を避けるためだったのでしょうか。
宙組特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』ブルーレイ・DVD・CDの発売について
宙組特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』のブルーレイ・DVD・CDは鋭意制作中です。
発売日等の詳細は、決まり次第、当ホームページにてご案内いたします。
宙組トップスター・芹香斗亜 退団会見のお知らせ
2024.09.02宙組トップスター・芹香斗亜が、2025年4月27日の東京宝塚劇場公演 宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』、ジャズ・スラップスティック『Razzle Dazzle(ラズル ダズル)』の千秋楽をもって退団することとなり、2024年9月3日(火)に記者会見を行います。
なお、会見の内容はあらためてお知らせいたします。
コメント