『RYOFU』東京楽配信を見たんだ

『RYOFU』東京楽をライブ配信で見ました。
7月19日(日)13:30からです。
トップのちなつは次回大劇場公演での退団発表済み。なので、トップスターの大羽根を背負っての千秋楽はこれが最後になるんだなと、少々さみしさもありました。

が、始まってしまえば、芝居の凄さに呑まれるばかりです。

作品について

この『RYOFU』は栗田先生の緻密かつ大胆な脚本・演出と、
スペクタクルを可能にする宝塚歌劇の持つ舞台機構と、
ちなつを頂点とする月組生の演技力や舞台を作り上げる力と、
彼女らの持ち味を生かした隙のない配役と、脚本や演出の意図をていねいに読み解きたがる月組ファンの性質とが、
幸運に絡みあい、つながりあい、融合し、化学変化を見せた作品だと感じます。
きっと、どこの組で上演しても佳作になったのは間違いないでしょう。(このあたりは脚本のレベルに依拠する部分が大きい)
しかし、ちなつ時代の月組だからこそ生まれた作品だったというのも間違いのないところでしょう。

三国志最強の武将であり、裏切りの呂布と言われた男のピカレスクロマン。
プロローグの偽呂布のあとの戦乱のシーンでは、敵の異民族軍のみならず主君の嫡男が率いる丁軍すら皆殺しにする。
血にまみれた物語の始まりである。
畏怖せざるを得ない迫力はありつつも、「芝居」や「型」としての見せ方で観客の感情を沈み切らぬようにしている。ラストに向かう雪蓮を連れての逃避行には特に顕著だが、呂布が方天画戟をふるえば効果音に合わせて敵は吹っ飛ぶ。KOEIのゲームのような爽快感もある。
私が現地で観劇したのは初日の翌週のみだが、そのときより「型」として見える部分が増したような。
雪蓮に偽りの恋を語る場面も、呂布の本心と表の顔の差がよりくっきりとし歌舞伎のように感じました。

雪蓮という名

この作品のヒロインは雪蓮。貂蝉伝説をモチーフにしながら、丁家の娘として架空の人物を作った。
「雪蓮」という名は、いかにも日本人好みの美しい名である。白く美しい雪に、白く清らかに咲く蓮。
泥の中に咲いて汚れを知らぬ花の名は、穢れ多く血腥い世界にも染まらぬ気高さを持つ。
作品世界に災いをもたらす炎の赤と対比する白でもあろう。

また、「雪」は訓読みで「そそぐ」「すすぐ」とも読む。「雪辱」という言葉で使われる意味です。

民に蔑まれながらも「人」であった呂布が母を喪い「獣」となる。人を怨んで獣として武器をふるい、世の頂点を極めんとするうちに人の心を取り戻すも赤兎馬の魔性により主殺しの罪を得る。
呂布が人の心を取り戻したきっかけは雪蓮。
呂布の罪をすすぐ意味で名づけられたのでしょうか。

退団者への餞

今回はあまり拍手のない作品。
もちろん、拍手すべき箇所がないというのではありません。
推測にすぎませんが、会からの拍手要請がないとかなのかな?(しらんけど)
拍手によって集中力が削がれたり舞台の流れが切れたりすることもなく、舞台のダイナミズムを充分に味わえました。

それはそうと、やはり千秋楽なので、退団者への餞は差し上げたい。

赤兎馬みかこの登場で拍手が。
そして終盤の董卓アベンジャーズが居並ぶところ、袁紹るおりあの「全軍!進めー!!」の時も拍手が起こりました。

終演後は階段降りと最後のご挨拶。
みかこは何度も言葉につまらせ、それを待つ客席の時間も愛でしたね。

ちなつと退団者のやり取りの中で明かされたこと。
ちなつはるおりあの入団前からの知り合いであるという話でした。
ネットで見た話では、るおりあが通っていたスクールがちなつの同期(92期)ので、ちなつがスクールに応援にきて、受験の写真を選んでくれたり相談にのってくれたり……という話だったかな。

なので「みなさんにはお見せできない写真がね」と言いつつ、ちなつは「いつかみなさまにお見せします」。
いつかってどこでよ!!

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