
4月半ばに観た月組大劇場公演『RYOFU』の感想の続き。
・みかこぉぉぉ!
赤兎馬、さすがだった。
バレエシューズで激しく踊る。みかこの美脚が魔獣・赤兎馬の強さにも映る。
ダンスの振りのうちにぐるりと巡らせる首、力強い脚。実質は軽装の女性ながら、馬そのものであり、呂布の野望を呼び覚ます魔性を見せる。
赤兎馬が吹き消した炎は呂布の人間としての善性か。
・少年時代の呂布がきどくん(七城)。
「肉裂き(肉割き)」と忌避される存在ではあるが、屠る獣を「温かき血」と慈しみ、「安らかに眠れ」と苦しませぬように一撃で断つ優しさを持つ。この腕の良さが呂布の武人としての強さの根源でもある。
・呂布が赤兎馬を得て、幼少時の虐げられた思い出から主殺しの血まみれで登場につながる流れが見事。すごい迫力。
・赤兎馬の影ソロ、すごい迫力でかっこいい。
彩姫さんね。
・呂布の母は桃ちゃん。歌で泣かせてくる。
・李儒のあみちゃん、歌も芝居もうまくてシゴデキすぎる。102期最終首席だっけ。
・王允の奥さん(王瑤華)、芝居上手いなと思ったらりり。そりゃ上手いわ。
娘・貂蝉を想い、男性の論理とは違うところで生きている強さを感じる。生々しい強さがあるよね。
・王允様の侍女、お茶を運ぶ子が可愛い。朱鷺さんかな。
・芝居の中国語の歌、めちゃくちゃ上手かったー!
いちごちゃんだっけ?
中国語は学生時代にかすったくらいしか習ってないけど、発音がすごい。
・貂蝉も呂布もアンドレばりの生命力だわね……なかなか死なない。
このへんは歌舞伎とかのたっぷり見せる芝居に近いですかね。
・大詰めで袁紹たちが蜂起するところ、公孫瓚が強そうでよかった。オディセだったのね。
本舞台で一人ずつスポットを浴びて名乗りをあげるのは、三国志ファンにはたまらんだろうて。
・あやじくんの劉備は人徳ありそう(でもあんまり強いわけではない)な劉備のオフィシャルイメージに合う。
・公演プログラムの人物相関図、めちゃくちゃ親切。
登場人物が多くてアタマこんがらがるからねぇ。
でも中国の奥さんって夫と氏は別なんじゃないかな。
たとえば劉備の奥さんは孫夫人だし、諸葛亮の奥さんは黄夫人。むしろ氏が同じだと結婚できなかったような……?(うろ覚え)
監修がされてないと考えるべきか、日本人にとってのわかりやすさを優先したととるべきか……たぶん後者だろうな。
・疑問。
日本では屠畜業や皮革に関わる仕事が蔑まれていて、賎民の、それも差別される側の仕事とみなされていた歴史があるけど、この時代の中国もそうなんだろうか?
たとえばだい亜が演じてた張飛も肉屋だった話とか読んだ記憶があるのだけど。
ていうか、何皇后(レナ様)だって生家は屠殺業という下賤の出自。下賤だけど、別に芝居で描かれるほどの差別の対象ではないようなイメージだったんだけどどうなんだろう。
ていうか、舞台が現代日本でないとはいえ、なかなかに際どいネタのような……。
・この時代の中国の婚礼衣装がどのようなものかよく知らないのだけど、中国の婚礼衣装=赤、というイメージがあるんだよね。
それこそ「渤海(パレ)」の――って、渤海を中国と扱っていいのかわかんないけどさ。
で、仮に赤だとしたら、呂布が白い衣装だったのはすごいウソだよね。
血染めを映えさせるために白を着せたんだなと。大胆な思い切りだ。


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