『ROBIN THE HERO』感想・2

雪組大劇場公演『ROBIN THE HERO』。
3月12日(水)13時公演(初日)と、3月23日(日)11時と15時30分の回の合計3回観ました。

舞台上も客席も全体的に服が緑色で……なんか面白い(笑)。
義賊「シャーウッドの風」の衣装が緑系なので、雪組カラーでありつつ概念コーデぽさがあるんですよね。

ガイ/せおっち

雪組男役たちが暗闇の中で銀橋に登場するところからスタート。
センターは星組・専科を経て組替えしてきたせおっち。
せおさんの雪組生お披露目として顔見せの場面みがある。

せおっち演じるガイは悪役なんだけど昔から仕えている白綺さんクインシーには「こんな男になってしまったんだよ」と陰のある背中を見せる。

ガイは上昇志向ゆえにマリアンを手に入れようとする「悪」だが、体を求めるなどの下衆さはない。
ひたすら黒くてかっこいい。
中身がマリアンになった外見ロビンを森に返すところは、もうちょっとやらしいことをしてもええんやで?という気持ちになった。
でもしないのよ。心はクインシーにあるし。

褒賞にマリアンを妻にと求めて、すわっちカークに「お前ごときが求めてよい相手ではないわ」的なことを顎をつかまれながら言われるところは、サービスシーンのようだった。

ウィル・スタートレイ/あがちん

あがちん演じるウィル・スタートレイは、ロビンの父・ブレント・ロクスレイ(かのゆり)の部下。謀略によりブロントが亡くなった後、形見の弓を手にロビンを探しに来て、ロビンのバディとなる。

男役としての恵まれた体躯が武人らしさを出しているのだけれど、体格だけではない炎を背負ったような雰囲気で、ウィルという人物像を見せている。

芝居に感情がきちんと乗って、表現できるようになったなぁ。
アンドレ、サルマナザールを経て遅まきながら一回り大きくなったような。
精神的な、内側に身が詰まったような充実感がある。

「戦いたくない」というロビンを叱咤するところは、腹心の部下として仕えたブロントへの想いも感じてとてもいい。
ブロントへの想いがあるからこそ、息子のロビンに期待もし、失望もするわけだから。

わたくしとしては、あがちんとかのゆりの中の人たちの関係性に有難みを感じているので、冒頭の場面は拝むしかなかった。
(コロナ禍のかのゆりの「えと文」はありがたかったなぁ……)

いつの間にか(でもないか)、スカーレット・パーカー(かすみさなちゃん)とデキていて、ラストシーンではキスするわ姫抱っこするわ……。
ほんと軽々と抱き上げるわね。さすがよ。

ブレント・ロクスレイ/かのゆり

2階席から観て、最初のにわさん、かのゆり、あがちんのセリ上がりがよく見えた。
これ、1階席だと席にもよるでしょうが見えにくいんですよね。
2階席のほうが演出はきれいにわかるなぁ。

今回はかのゆりがセリ上がって登場するわ、死ぬときセリ下がるわ、思い出みたいなところでもあるわですごい扱いだった。
セリや盆などフル活用のサイトー君だからというのはあると思うけど、宙組異動へのエールもありそうだな。

ブロントとしての出番自体はさほど多くないものの、ブロントは慕われる武将・領主としての重さに加え、大人の男の色気も必要な役で、かのゆりにはぴったりでした。

 

 

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