『オーヴァチュア!』感想・5

雪組大劇場公演『ROBIN THE HERO』『オーヴァチュア!』の千秋楽をライブ配信で見ました。
4月13日(日)13時からです。
現地で初日含めて3回観て、ライブ配信で1回。
あとは東京楽を配信で見る予定。

初日からとても好きだったショーは、配信で見た千秋楽も楽しかったです。
ミキティということで失礼ながらあまり期待してなかったんですが(『ファンシー・ガイ!』の罪は重い)、やっぱり好きだなぁと。

再び「エトランジェ!」の話

アルジェを舞台にした「エトランジェ!」のあーさと夢白ちゃんのデュエットとデュエットダンスは、芝居ができる2人ならではの名場面ですね。
ショーの一場面とは思えないほどの濃厚なシーンで、古い映画を見ているかのようだった。

『仮面のロマネスク』のヴァルモンのような退廃的な色気を放つあーさは、長髪に軍服、ジャケット脱ぎ、煙草と、フェティッシュなものをこれでもかと詰め込んでいる。
それでも品を落とさないのは、ファンへの媚びではなく、あくまで役として存在していると思わせてくれるから。

フィアンセ役の夢白ちゃんの鮮烈な美しさが、白い衣装とともに際立つ。
ただのフィアンセとは思えない、なにか事情が、悲劇的で運命的ななにかがあるのかと思わせてくれるのは、夢白ちゃんの存在感ゆえだ。

二人のあいだで何度も放たれる「ジュテーム」の声には、男女の駆け引きも、苦悩も、嫉妬心も、切羽詰まった心の叫びも、嘆きも、苦さも、あらゆるものが一言ごとに滲む。
そしてダンス。
『激情』のラブシーンや、『BADDY』のデュエットダンスも思い出す。
引き離しても離せない、性愛の下に死の影がきざすような、それでも離れがたくある二人の。

フィナーレのあーさソロの話

「エトランジェ!」でデュエットダンスをしたためか、フィナーレではトップコンビが組む場面はない。
雪組新トップスターのあーさは単独で大階段に登場し、ひとりでソロを歌う。

登場時の音楽がいいんですよね。
新米トップさんとかきらきらしいタカラジェンヌというより、ラスボスがやってきますよ感があって。音楽がちょっと変則的な印象で「こうくるかーーー!!」とぞくぞくしました。

今作は全体的に音楽がとても好みでした。
あーさも歌がうまくなって、気持ちよくかっとばしてくれるし。

千秋楽でした

パレードでの愛すみれちゃんの隣はアトム(愛羽さん)でしょうか。
ちっさ!
けっこうな身長差でした。娘役同士とはいえ公称166と公称158だもんなぁ。実寸はまたいろいろあるだろうし。
ていうか、雪組って上級生娘役少ないんだなぁ……アトムが4番目って。
(96期のゆきのから103期のアトムに飛ぶのね)
男役はけっこういるんだけど、娘役って全体的に卒業が早いよね。

さて、この日をもってあすくんが大劇場をご卒業。
組長にわさん代読のメッセージでは、『フォルモサ』のときには卒業を決めていたと。
あすくんは学年的なものと実力もあって役付きはよかったけど、『フォルモサ』はまた格別でしたね。

お花は組からはあーさ、同期からはあんこ。
この学年(研18)で組内同期からもらえるってそこそこ珍しいかも。

あすくんのご挨拶は至極あっさりしたものでした。

カーテンコールでのトークのあすあーさはいきなり漫談がはじまりました。

あす茶は行ったことがないままなのですが、「お茶会」ではなく「トークライブ」だか「トークショー」だかと伺っております。
(ツテはたぶんあるんだけど行きそびれてしまった)
このまま3時間話し始めるかと思った……ってそんなわけはなく、たぶんフェアウェルでのお楽しみだったことでしょう。

トップスターご挨拶とカテコ。
トップお披露目のあーさのご挨拶です。

中詰めのコールアンドレスポンスやら振付やらを再度やる流れに。
「アイアイアイアイ」は「アイアイアイアイはおサルさんではなく、ジャズのかっこいい感じで」と。

客席参加型の振付についてはあーさの耳に不評も届いているようですが、「まだ伸びしろがある」と客席を育てる方向にいったようです。
がんばれ、東京の雪組ファン。

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