先日、小浜へ行ってきました。
ハピラインという第三セクター(元はJRの鈍行)で福井から敦賀まで約1時間、そしてJRの鈍行で敦賀から東小浜まで約1時間。同県内ですがだいたい片道2時間の道のりです。
福井から敦賀までは新幹線で行くと20分で到着しますが、交通費を減らしたかったのよね。
この日、元は小浜に行く予定はありませんでした。
翌日の星組公演に向けて前乗りし、大阪かどこかで遊ぼうかなと思ってました。
が、駅でたまたま行き会ったおばさま方4人組に小浜でおもしろい祭りをやっていると聞いて急遽行先を変更。
気分で行先を変えられるのが一人行動の良いところです。
小浜にはかねて行きたかった博物館があります。
福井県立若狭歴史博物館。
東小浜駅から徒歩5分、迷うほどの道はありません。人もいない車もいない、建物も少ない。こういう雰囲気、きらいじゃないわ。
そんななので博物館も人が少ない。
悠々と好きなところを見られます。
東京などで人の頭の隙間から展示物を覗くのとはわけが違います。人の流れとかもありませんしね。たぶん、私以外のお客は3名くらいしかいなかったんじゃないか。
さて、この博物館。
失礼ながらたいして期待してなかったんですが、予想を裏切る面白さでした。
まず仏像の迫力がすごい。
でーーーんと、でーーーーーーーーーーんと鎮座ましましている。
ガラス越しとかじゃなく見せてもらえます。
(ここは撮影不可)
平安のころって、小浜・若狭って外国との玄関口だものね。
都に入る前の異国との交流を思います。
浜辺に打ち上げられた迦楼羅王立像に、当時の人々の異国への思いを馳せます。
そして、若狭は都とも縁が深く、今ではかなり失われた歴史が息づいている。
実は京都と近いものね。
陰陽師もいて陰陽道とも縁が深い。
民族的な伝統の祭りのありように圧倒される。異界に連れていかれる怖さがある。
展示されている祭りの装束に、おいそれと触れてはいけないような忌避感を覚えた自分に驚きました。
お祭りに供える神饌なども神社ごとに違うんですね。
「神饌は神へ供える食物です。……神饌の傍に少女が付き随う例が多く、これは人身御供の名残とも伝えられています。」
さらりと闇の部分が書かれています。
めちゃくちゃ面白かったのでこの博物館はおすすめよ。
この展示内容で常設展310円はバグっている。
地方路線だけあり電車の数が少なく、交通アクセスがイマイチなのだけ覚悟してぜひ行ってみてください。
10月5日(土)~11月4日(月/祝)は「陰陽師とは何者か」と題された特別展が開催されるので気になる。行きたい。
なお、博物館には「福井県ミュージアムパスポート」というのが売られているのでご利用されるとよろしいかと。入館料が20%オフになります。
税込990円で1,000円分のクーポンがついているので、お土産1,000円分を買えば余裕で元が取れるというバグりぶりです。
JRで1駅乗って小浜駅へ。
こちらもさほど人は多くないですが、さすがに祭りとあってか賑わいがあります。
到着したのが14時半ごろ。ランチにも晩ごはんにもタイミングが悪い。
海鮮丼を食べたいんじゃあああああと駅前の観光協会で情報収集し、フィッシャーマンズワーフに。
通り道は海。
15時ラストオーダーのお店には間に合わず、海鮮ちゃんぽんを食べました。
これがめちゃくちゃ美味しくて怪我の功名でした。
具はイカとかエビとかキャベツとかニンジン、きくらげとか。
かまぼこも多いですね。
そういや福井出身の元トップスター・峰さんもご実家は敦賀のかまぼこ屋さんでしたっけね……。
あと秋らしい「おいものミニパフェ」。これで500円はお手頃や……。福井の特産品や有名なお菓子を組み合わせてるのも好印象。
時間が合えば船も乗りたかった。
帰りしなにお祭りを見ました。
「小浜放生祭」ーーおばまほうぜまつり、と読むんですね。
380年以上の歴史と伝統を誇る若狭地方最大の秋祭りだそうです。
さきほど福井県立若狭歴史博物館で見た装束といっしょだ!!とテンションが上がる。
ほどほどに祭りを見て、小浜駅から敦賀経由で豊中の宿まで移動します。
すべて鈍行。
敦賀から大阪までは新快速だし!と思ったけど、小浜から敦賀まで約1時間、敦賀から大阪まで約2時間半、そこから阪急に乗り換えて豊中まで約20分はそれなりにヘヴィーでした。
乗り換えその他含めてトータル4時間以上です。うっかりして若者みたいなことをしちゃったぜ。
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